【本読んで思う】辛い記憶ばかり思い出してしまう人へ
あなたは、随分前の辛い記憶を、今でも思い出しますか?
辛かった時に寄り添ってくれなかった人を、今でも恨んでいますか?
本をたくさん読んでいると、ふとした時に様々な本の内容が繋がり、自分のものになる時があります。
それは、こちらの本を読んでいるときにやってきました。
“過去の記憶にこだわるのも「自分自身の感情」だから“
この一言が、キーワードでした。
これまでの人生、楽しかったこと、嬉しかったことが一個もない人なんて、そんなに多くはいないと思います。
私たちは、過去の、幸せな記憶を思い出すこともできます。
辛い記憶ばかりを思い出すのは、自分がそれを選んでいるからなのです。
私は、辛い記憶を選んで集めていました。
過去に、辛かったことを思い出しては、「あの時あの人は私を助けてくれなかった」「何で私がこんな目に」「あの時のことを私はまだ許していないんだから」と、その時の感情を大事に大事に持ち続けていました。
だけど、思い出したのです。
私たち生きとし生けるものは、いつかはこの世を去る定めだということを。
もし、明日私が死ぬとしたら。
私は辛い記憶ばかりを抱えて、この世を去ることになります。
辛い人生だったなあ。と悲しみに暮れながら旅立つのです。
だけどもし、私が幸せな記憶を集めていたとしたら。
幸せな記憶に囲まれて、幸せな人生だったと旅立つことになるでしょう。
大袈裟でしょうか。
少なくとも、私は幸せな人生だったと思って旅立ちたい。
辛い記憶をしまって、幸せな記憶を集め始めました。
辛い記憶は、持っていても良いと思います。
辛いものは辛いのですから。
辛い気持ちを押し殺したり、その記憶を頑張って手放そうとしたりしても、気持ちが納得していなければ、いずれまた蘇ってきます。
それはきっと、必要なタイミングで糧となるはずです。
だから、手放せない時は、引き出しにしまって、そこにあることだけを覚えておく。
何度も取り出して、思い出す必要はないのです。
その代わりに、幸せな記憶を集めていつでも見えるように飾っておきます。
「昔は良かったな」というような懐古主義になるわけではありません。
幸せ探しは現在も未来も続くのですから。
過去だけのものではありません。
「幸せな記憶を集める」と決めることで、すべてを見る目が変わってきます。
今、苦しい中にあっても、幸せなこと、良かったと思えること、そういうものを探し始めます。
いずれは終わる人生で、今の自分が過去に戻って別の道を選び直すことができるわけでもない。
だとしたら、辛い記憶を選んで集めるよりも、幸せな記憶を集めて、たとえそれが思い込みだったとしても、幸せだったなと終わりたい。
そう決めた瞬間から、私の過去は、思いのほか幸せなものに変わりました。