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薬学生も知っておくべき、新薬について。パート1 GLP-1受容体作動薬、経口製剤「リベルサス」について


 こんにちは。
 今日は薬学生も知っておくべき新薬について!
 新薬で特徴的な薬は国家試験でも出題されやすいです。薬剤師目線でこれは特徴的だな、覚えておいた方がいいなと思う新薬について紹介していきます。
 今日はGLP-1受容体作動薬リベルサスについて説明していきます。

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1.リベルサスとは

 商品名:リベルサス
 一般名:セマグルチド
 規格 :3㎎、7㎎、1㎎

 薬効分類:GLP-1受容体作動薬
 
効能効果:2型糖尿病
 GLP-1作動薬とは簡単に説明するとインスリンの分泌を促進して、血糖値を下げる糖尿病治療薬です。

2.何が特徴的なの?

 そもそも皆さんからすれば何が特徴的なのかが気になりますよね。
 これは僕もすごいなと思ったのですが、経口(内服)製剤なところです。いままでGLP-1受容体作動薬は自己注射しかなかったので、内服製剤は画期的ですね。
 またDPP-4による分解に抵抗を示し、作用が持続する。
 胃で吸収される。

↓興味がある方は詳細を見て下さい
 セマグルチドは分子量が大きいことから消化管での上皮細胞透過性が低く、また、胃の分解酵素により分解されてしまうため、経口投与は適していなかった。しかし、吸収促進剤であるSNAC(サルカプロザートナトリウム)300mgを含有することで、胃でのタンパク質分解からセマグルチドを保護し、吸収を促進して、経口投与が実現した。

3.用法容量(簡単に説明しますので詳しくは添付文書参照してください)

 1日1回3㎎から開始
 4週間以上投与した後、7㎎に増量する。維持量は7㎎
 7㎎を4週間以上投与しても効果不十分の場合は14㎎へ増量可能

<注意点>
 最初の食事か飲水の前に、空腹の状態でコップ約半分の水(約120mL以下)で内服すること。
※胃の内容物により低下するため
 服用時、服用後少なくとも30分は、飲食及び他の薬剤の経口摂取を避けること
 分割・粉砕不可

 これを見た限りやや使いにくさはありますね💦
 まず開始3㎎で維持が7㎎の時点で割れないことや、服用後飲食どころか葉の薬剤を内服できないのはなかなか見ない特徴ですね。
 ほとんど起床時に飲む形になるかと思います。
 いい薬にはそれなりのデメリットもあるもんですね😅


4.薬理作用

 リベルサス®は、膵β細胞上のGLP-1受容体に選択的に結合し、ATPからcAMPの産生を促進させることにより、グルコース濃度依存的にインスリンを分泌させる。さらに、血糖値が高い場合にはグルカゴン分泌を抑制する。

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リベルサス製薬企業サイト参照

5.副作用

・重大な副作用
低血糖
膵炎

・頻度の高い副作用
悪心嘔吐(5%以上)
下痢(5%以上)
食欲減退 (1~5%未満)
頭痛(1~5%未満)
便秘(1~5%未満)
リパーゼ増加(1~5%未満)
糖尿病網膜症(1~5%未満)


 他にも注意点はいろいろあるのですが、書いていると覚えきれないと思うのでこのくらいにしておきます。詳しくは下記添付文書を参照してください。


リベルサス®錠添付文書

※2021年11月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。
 2021年2月販売開始

室温保存
劇薬

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