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【第5回】疑義照会 問題 〈外科:大腸がん編〉
みなさんこんにちは、今日は大腸がん切除オペ患者の疑義照会内容を紹介していきます。
外科といえば手術。ただし手術の時に薬で気を付けなければいけないこともあります。確認していきましょう!
第5問
外科 72才 男性 身長170㎝ 体重60㎏
検査値 WBC:7000 GOT:50 GPT:35 sCre:0.65 CRP:0.52
アレルギー歴:金属
既往歴:脳梗塞、大腸炎、糖尿病
現病歴
健康診断で便潜血妖精のため精査。精査の結果大腸がんと診断。ステージとしては早期で手術可能。医師と相談し入院して手術となった。患者はかかりつけで薬をいくつかもらっているが、持ってくるのを忘れたため、すべて病院で処方してもらうこととなり、以下の処方が出された。
(※入院日・処方日は4/1 オペは4/8となった)
処方
Rp1.アスピリン腸溶錠100㎎ 1錠 1日1回 朝食後 7日分
Rp2.ランソプラゾール錠15㎎ 1錠 1日1回 朝食後 7日分
Rp3.メトホルミン錠250㎎ 6錠 1日3回毎食後 7日分
さてこれであなたなら疑義照会は何をしますか?
ヒントは、オペの際に使用していい薬、ダメな薬を考えてみよう。
今回は間違いが2つあります。1つで安心しないようにしましょう。
処方
Rp1.アスピリン腸溶錠100㎎ 1錠 1日1回 朝食後 3日分
Rp2.ランソプラゾール錠15㎎ 1錠 1日1回 朝食後 3日分
Rp3.メトホルミン錠250㎎ 6錠 1日3回毎食後 3日分
答えはここですね。
今回は2つ。まずアスピリン腸溶錠は何の薬でしょうか。それは抗血小板薬(いわゆる血液サラサラの薬)です。そのためオペ前に内服しているとオペした際に出血がひどくなる可能性が高まりますよね。そのためアスピリンの場合は1週間~2週間前に薬を中止し、点滴のヘパリンなどに変更します。
ちなみに詳しくは説明しませんが、血液さらさらの薬でも休薬1日のものや1週間あるものまであります。その薬に合わせて中止しましょう。
またメトホルミン。これはオペ前後2日間は中止が必要です。これは手術の際脱水になることで、乳酸アシドーシスになりやすくなることがあるためです。
いかがだったでしょうか。中止薬の確認も必須です。特に医師は忙しいときにそのまま薬を処方してしまうこともあるので、薬剤師がしっかり確認しましょう。
ではまた!
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