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熊野旅 直近 去年【その5 最終】


熊野古道を初めて歩きます。


熊野古道といっても、さまざまな場所にいろいろなコースがあるようで、
今回行くのは『大門坂』です。


一番メジャーで安心、初めての観光客、旅行者向けと言いますか、

行きやすい、と言いますか、

歩きやすい、と言いますか、

熊野那智大社や那智の滝など、必ず行きたい所にも近くそのまま行けて有難い、と言いますか、

熊野古道のいい感じの雰囲気あふれる、と言いますか、

いいとこ取り
の、初心者にもありがたい熊野古道なのです。


いにしえからの熊野古道の面影を残す】というコピーを、もう本当に満喫できる、裏切らない、素敵な雰囲気でした。


大門坂自体は距離500mほどなのですが、その先そのまま熊野那智大社に行ける階段や道になっていきます。

無料の大門坂駐車場(き道の右側)に車を置いて、今来た道路のさらに先を200mほど歩いて上っていくと、左側に【大門坂】と書かれた石碑が建っています。
その地点が、左に二股の道に分かれていて、左側に歩いて入っていくと、
熊野古道の大門坂です。

大門坂の石碑は、グーグルマップのストリートビューで大変わかりやすく確認できます。


今はこうやって書いていますが、
駐車場に車を置いて、まずは何もわからなかったので、
駐車場の隣にある【大門坂観光案内所】に行ってみました。

何を聞いて良いかわからないほど、何もわからなかったので、
とりあえずは、初めて来てそんな状態であることを伝えますと、
大変親切にいろいろ教えてくださいました。

途中で疑問に思って聞いたことは、
大門坂自体の距離はどのくらいあるのか?
時間はどのくらいかかるのか?
帰る時も、その道で帰る以外選択肢はないのか?
大門坂に行くには、ここからどの道でどうやって行けば良いのか?
等々です。

そこで自分達にとっては、帰りは駐車場までバスで帰るのが良いと判断できました。

戻りのバス停の場所も地図で教えてくれました。

大門坂、熊野那智大社、青岸渡寺、飛瀧神社、那智の滝などを網羅する地図をいただき、バスの時刻表の紙もいただきました。

本当に有難かったです。

それで婆だけかもしれませんが、
婆は、この【大門坂】←だいもんざか、
これを何回も【大坂門】←おおさかもん
と、つい言ってしまうのです。

観光案内所でも、うっかり言ってしまい、あせっ💦っと一瞬恥ずかしかったです⤵💦

間違っているとわかっていながら、つい言ってしまうのです。

そんな婆のような方、いらっしゃいませんか?



さて大門坂に入り、
雰囲気、情緒ある熊野古道を、平安時代の旅人のような気分でロマンにひたりながら歩いていると、
途中に、熊野古道を歩く平安時代の女性の衣装を貸してくれるお店がありました。

よく街中のお店でドレスをレンタルして、そこで写真を撮ってもらったり、
又は、
全国津々浦々の観光地で、そこの雰囲気に合った和風としての浴衣ゆかたなどを借りて歩いて、写真を撮ったりというのがありますが、
若かった時を含めて、あまりそういったサービスを利用したいと思った事が女性ながら全くありませんでした。

ところがこの歳になって今回初めて、この衣装着たいなー!と思ってしまいました。
その衣装というのは、今年の大河ドラマの『光る君へ』の主人公はじめ、平安時代のお姫様方が、外に外出したり旅に出たりするときに身につけていた衣装とかぶり物です。

これっ👀・・・、
紫式部イコールまひろちゃん 達が、しょっちゅう着ていたやつじゃん!


うといので検索してみると、
衣装は、【壺装束つぼそうぞく】と呼ばれる貴族の女性の外出着とのことで、十二単じゅうにひとえの様には広がっておらず、外出着らしく細身のシルエットで、
頭にかぶっているのは、【市女笠いちめがさ】と呼ばれるもので、
さらに、その笠の周囲に【虫の垂衣たれぎぬ】という薄い布を長くらしたものをかぶるような感じになっていて、

これ、着たーい💕

と心では思いましたが、もう、ギリ30年若ければなぁ・・・。

でも、お姫様のお母様や乳母うばの方だって外出の時は身につけたでしょうし、平安時代では婆の年代の人も、それを着ていたはずです。

乳母という設定で着る、と自分が思えば良いのですが、
せっかくその熊野古道を、悠久ゆうきゅうの時の流れに身を置きひたりながら心に静寂とロマンを持って静かに歩みを進めている旅の方々をギョッとさせても申し訳ないと思い、あきらめました。

市女笠いちめがさと虫の垂衣たれぎぬが一番かぶりたかったんだけど・・・。(往生際おうじょうぎわ悪し)

この、ウェディングベールならぬ虫の垂衣たれぎぬ

これはレースのカーテンと一緒で、昼間なら中からは外が見えても、外からは中があんまり見えないと思うんですよねー。

便利~~。

それで、その垂れ衣にUVカット機能も付けて、令和の世で洋服にマッチした虫の垂衣なんて、出てこないかしら。

市女笠いちめがさの中だって、頭の上にかなり空間があって涼しそうだし。

最近、夏になると街では男の方の日傘を多く目にするようになりましたが、
とにかく暑いんですもの。

それに暑さに関係なく市女笠いちめがさと虫の垂衣たれぎぬは、婆的には可愛いし💓

女優さんとかでなければ、既にもう着れない婆にとって、一度は着てみたかったと思ったのは、上記の衣装と、あとは十二単なんでした。


衣装はあきらめ、さらに歩みを進めていきます。

そこで思ったことがありました。
それは、一言、

あ゙~、 暑い💦・・・!



今は12月ですよ!
何なんでしょう、これは?

上着は脱ぎました。

夏の時のように汗を沢山たくさんかきました。

温暖化のせいなのか、この日のように天気が良いと歩いていて大変暑いのです。

12月は一年の中では、かなり寒い季節にあたりますが、
それで歩いていて、この暑さなら、
一番気候が良いと思われるゴールデンウイークや、秋の行楽日和こうらくびよりなどはどうなっちゃうんでしょう?

つくづく、これからの旅行の日和ひよりや季節についても、昔との違いを考えさせられました。


それなら!👀 この熊野古道 大門坂を逆から歩いてくればどうだろう?と考えました。

熊野那智大社の方から下りてくるという意味です。

それを考えてみたら、
やはり下りは上りより体力的に楽かもしれないけど、
登っていく景色・・・、首を上げるとこけむした石畳の道と、大きな老杉が、目の前を上までおおうあの景観は、
婆的には上りの方が良いかなぁ・・・、というような気もして、
実際に下りは歩いていないので分からず言えませんが、
また、下って行きながらも後ろを振り返りさえすれば、その景観は見える、とも言えますが・・・、
次にまたこの大門坂を歩くことができたら、また同じ登りの道を、やはり選んでしまうのではないか…..とも…感じました。

それにしても、前の記事で玉置神社の道路の凍結、スタッドレスタイヤの事を書いたばかりです。

同じ熊野という地にあり、同じ季節でも、そこでやりたい事、行う内容によって、寒い暑いの問題が同時に存在するかもしれない可能性も感じました。


そういった理由で、熊野古道 大門坂のウォーキングの際は、
ペットボトルの飲み物を持っていったほうが良いと思います。
(上に着いてしまえば、お店があるので買えると思います)


その後、大門坂を過ぎると熊野那智大社に続く階段になっていき、
修行です。

登り終え、清々しい気持ちで熊野那智大社を参拝、
青岸渡寺、飛瀧神社 那智の滝、と今度は下りていきます。

『那智の滝』は、自体が神様なので、飛瀧神社と那智の滝は一緒です。
・・・、一緒..…だと思います。

主人はすべて初めてなので、来れて良かったと思いました。
那智の滝も見れて良かったと思いました。

その後、飛瀧神社の鳥居の前のバス停でバスを待ち、乗車後、大門坂駐車場に戻りました。


自分たちの車に無事乗車して、帰りの坂道の途中のお土産屋さんに寄り、
ご当地ソフトクリームを食べました。

那智黒飴くろあめの黒あめソフトクリームです。

黒飴と聞いて、甘そうだなぁ…と思い、
トッピングの黒みつは頼みませんでしたが、食べてみると案外思ったより甘くなく、これなら黒蜜トッピングもお願いすれば良かったと後悔しました。
(トッピング無料)

実際のところ、トッピングありで食べていないので感想は書けませんが・・・。


その後、海岸線を西側に上がって行きながらドライブ。

山も良いですが、海も良いです。
和歌山県の山と海、両方で充分やされました。


その後、串本海中水族館に行き、主人だけ入館。

主人は全国の水族館に行きたいと思っているのではないかと婆は勝手に推測していて、
水辺に行くと、淡水でも海水でも何か生き物はいないか、と見ているだけで楽しいという人らしく、
婆とは全く違うので、婆は入館者以外でも入れるお土産屋を見たり、
車の中でスマホを見たりして時間を過ごしましたが、その時間も結構ありがたく、
休みなく移動している旅行の道中、少しゆっくり空白の時間を持つことができ、

主人が戻って来ると「え、もう?」という感じで、「こっちに気ぃ使ったんじゃないの?」と思ってしまう程で、「主人ももう少しゆっくり見てきてくれれば(←訂正)、見てくれば良かったのに…。」と思ってしまいました。


その後は最終日の宿、休暇村南紀勝浦へ向かいました。


翌日は、予定通り9時頃宿を出発。

昨日通った海岸線を再びドライブしていき、串本海中水族館を通り過ぎました。この日も天気に恵まれ、気持ちが良かったです。


途中、白浜温泉にある『崎の湯』に立ち寄り、

太平洋が間近にせまる、歴史ある露天風呂、とのことで、
湯船と海がほぼ一体化、というので行ってみました。

この時は主人のみ入ったのですが、
たまたま入浴の人数が大変多く、芋洗い状態だったようで、
もし一人だったり少人数だったら、ゆっくり目の前の海も満喫出来たかもしれませんが、湯船のふちにずらっと人が並んで、その隙間に入る余地がないぐらいの混み方だったらしく、早々と出てきましたが、それだけ人気がある温泉なのだと思います。
それと潮の満ち引きの日や時間も、海との一体感に係わってくるのではないかとも申しておりました。

その後、ずっと海。海岸線の車の移動。それも順調で、空港近くでガソリンを満タンにし、予定通りぴったり午後2時頃、関西国際空港に着くことができました。

お土産を買い、大阪の空港ですが京都や神戸のお土産も置いてあり、京都のちりめん山椒が主人も婆も好物なので、自宅用に買いました。


飛行機の移動も順調で、やはり景色がよく見え、
離陸後、紀伊半島を東に向かって横断する際は、南側に深い山々がずっと遠くまで連なっているのが見えたので、あれが紀伊山地、熊野の山々もしれないと思い、何だか胸がきゅんとして、感謝の気持ちが沸き上がり、ずっと見ておりました。


ありがとうございました



その後も、上からの景色が地図の形と全く同じでよく解る、というのが婆にとって楽しく、

陸地の上が終わり、伊勢のあたりの海岸線がギザギザに入り組んでいるのが見え、

知多半島だったか渥美半島だったか、も見えました。

真っ白に際立った、長い大きなビーチの上も通ったので、伊豆の白浜?と思いました。

三浦半島か?と思っていたら、もう千葉の房総半島で、それを横に見ながら
東京湾の上空に入り、
行き交う大型の船や、東京湾アクアラインと海ほたるの上を通って、
あっという間に羽田空港に着陸。

婆はそれほど飛行機に乗った回数は多くないのですが、
晴れていても雲がかかっていたことが多く、
今回の様に、行きも帰りもはっきり景色が見え続けたことはないので、
本当に楽しく、有難く思いました。

関西国際空港で食事をしようと思っていたのに時間の関係で出来ず、
お腹が空いてしまって、家に帰っても食べる物も無いし、羽田空港で食べていっちゃおうということになり、
ずっと旅行ならではの食事が続いたので、少しダイエットで控えなければと思いながらもラーメンが無性に食べたくなり、主人もこころよく同意で、
羽田空港内の町中華のお店で、希望どおりラーメンをいただき、
その後、羽田空港に停めていた車に乗って自宅に向かいました。

主人が、熊野の神々様のところに伺うことが出来、参拝をすることが出来、和歌山県の旅も満喫できて、
本当に良かったと思いました。


「本当に良かったと思いました。」という小学生作文風の終わり方ですが、それにまた加えて、今年中に熊野の旅を書き終えることが出来、こちらも本当に良かったと思いました。














また、いつか行けますように。