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映画『HAPPYEND』地球で一番多い弱者って〝子ども〟
HAPPYEND(2024年製作の映画)
上映日:2024年10月04日
製作国:日本 アメリカ
上映時間:113分
監督 空音央
脚本 空音央
出演者 栗原颯人 日高由起刀 林裕太 シナ・ペン ARAZI 祷キララ 中島歩
エドワード・ヤン監督『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』(1992)っぽいと思ったら、
空音監督にとって「エドワード・ヤンは永遠のアイドル」とのこと。
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社会問題ってだいたい弱者の方へ向かって影響が出るもので、
地球で一番多い弱者って〝子ども〟であり、
子どもたちがある程度「社会ってのはこういうもの」と丸っと受け入れるのも大事なんだけど
社会が歪んでるのにまるでまっすぐかのように受け入れられちゃうとオトナとしても困っちゃう。。
社会がおかしいんだよ、と言いたいんだけど
子どもにとっては「いや、生まれてからずっとこうだし…オトナの言うこと聞けば上手くいって教わったし…」ってなっちゃう。
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なので、
子どもたちの「反抗」ってのはオトナにとっても必要なものだし
「がんばれ〜」と声援を送るだけってのは無責任だけどせめて頭ごなしに否定はしたくないわな。
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で、この映画。
クーリンチェっぽく感じるもう一つの要因は、撮影やロケが独特で、街並みが日本じゃないみたいなんですよ。
XX年後の未来ってのもあるんだろうけど、
外国映画を観てる感がある。
その風景の中で、
ヒリヒリとした社会の影響を受けて
政治活動に力を注ぐ側と
気楽に青春楽しみたい側とで2人の友情にヒビが入っていく様子が描かれる。
これは空音監督の実体験とのこと。
これはホントに難しいよねぇ、、としか言えない。。
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爽やかで痛々しいガラスの青春物語で
レジスタンスの闘いが並行して描かれていて
ちょっと歪な風合いではあるんだけど
冒頭で申し上げたように
これが社会というか、実はこれが青春というか。
日本の青春映画にはなかなかない、それこそクーリンチェのような迫力と達観のある一作でございました!