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運動を始めたいと思っている方へ

運動は健康を維持するために有用な手段であることはさまざまな研究から明らかになっています。もちろん「運動の種類や頻度、程度などを設定した上で」という注釈はつきますが、少なくとも「運動をする」ということに対して悪い印象を持つ方はおられないと思います。

むしろやりたい、やるべきということは知っているが始められない。始めても続かないといった声がたくさんあります。

運動を継続するための工夫についてはこちらからご覧ください。


ケガや病気で身体的に障害や後遺症が残ってしまうことは多くあります。
骨折、手術後の痛み、脳梗塞後の麻痺、感覚障害、めまい、認知症など介護を受ける必要がある病気やけがはたくさんあります。


これらの多くの場合リハビリテーションが行われます。
リハビリテーションは低下した身体機能をできるだけ向上、回復して、1日も早く日常生活に戻るために行います。

当然その中に運動療法という科学的な根拠や方法に基づいた運動が行われます。

しかしリハビリテーションには期限があり、同じ病院で継続して治療を行うことは難しいのが現状です。

介護保険などを利用すれば訪問リハやデイケアなど理学療法士などの治療を受けることが可能です。しかし若年者や介護保険の適応にならなければ保険内での治療は受けることができません。

そのような状況であれば、自分自身で治療のための運動をする必要があります。

例えば…
膝が痛くて理学療法士のリハビリテーションを受けたが、期限がきてしまった。
終了する際に理学療法士に自主トレのメニューを渡された。
自分でできる範囲でやってくださいねと言われて、帰ったものの、なかなか一人ではできずにまた膝が痛くなってしまった。

手術後などでも同じことがあるかもしれません。

理学療法士も患者さんに伝えはしたものの、その後どのようになったかなどは知るすべもなく、ただただ悪くなってしまうケースがあります。

自分で運動を行い、まして治療の側面をもった運動となればハードルは当然高くなります。

我々としては運動をすることで今の現状よりも良くなることを知っています。だからこそ始めて、続けてほしいと願っています。

現在はインターネットの動画サイトやオンラインでのレッスンなどさまざまな業種が運動を始めようとしている人のサポートをしています。

医療機関をはじめ、フィットネスクラブやスポーツメーカーなどがさまざまな目的に応じたメニューを作成しています。希望があれば個別指導をしてくれるようなサービスもありますし、世間的に外出しての運動やフィットネスクラブに行くことを躊躇される場合はこのようなサービスを受けることも一つの選択肢になると思います。


そして始めることに関して、年齢や発症からの期間が経過しているからと言って遅すぎることはありません。

生きる意欲や元気になりたいという気持ちがあれば、何歳になっても体力や筋力は上がると思っています。

問題は年齢ではなく、なりたい自分を想像できているか、その想像に向かって努力ができているかだと思います。



最後に1月26日付新聞の訃報記事を紹介したいと思います。

山口県の長岡三重子さんが亡くなられました。享年106歳。

この方はマスターズ水泳で数多くの世界記録を残されています。
100歳にして短水路での女子1500メートル自由形を世界で初めて泳ぎ切ったのはとても印象に残っています。

2019年の秋までマスターズ水泳に出場されており100歳を超えても変らず目標を持ち続けておられたのだと思います。

この方が水泳を始められたのは80歳だそうです。ひざのリハビリのために通いだしたのがきっかけで、20年以上競技を続けられたことになります。

この方以外にも冒険家の三浦雄一郎さんは80歳でエベレストに登頂されています。

あくまでも人それぞれ人生が違うため、このお二人のようなことをしなければいけないとう訳ではありません。

しかしこのお二人のように何歳になっても目標や夢、自分の可能性を膨らませることが、生き生きした生活を生み出してくれるのではないと思います。

世の中暗いニュースが多いですが、自分でできることを見つけて、それを始め、継続して、楽しい生活を作り上げていきましょう。


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