見出し画像

日本企業から外資系に転職してびっくりしたこと Vol.2

ぼくは新卒で日本のベンチャー企業に就職して3年半働いたあと、アマゾンジャパンという外資系の会社に転職してそこで6年という歳月を過ごした。

外資系の会社で働き始めたときには衝撃の数々があり、それについては「日本企業から外資系に転職してびっくりしたこと」という記事にまとめた。リリース後、想像以上にたくさんの方に読んでいただき嬉しい限りだった(ありがとうございます!!!)。

今回は調子に乗って(笑)その続編を書いてみる。日系から外資に移って「なんじゃこれ???」と衝撃をくらったことは他にもたくさんあるので思いつく限り書いてみた。

あくまで個人の体験に基づく個人的なメモですが、今外資系で働いている人やこれから外資系に転職することを考えている人には刺さるものもあるかもしれません。

そんなわけで行ってみましょう!



たいして英語はしゃべれなくても横文字めっちゃ使う

前回の記事で「意外とみんな英語しゃべれない」という話をした。そのこころはというと、外資系とは言えど採用してきた人はコテコテの日本企業から採用してくることも多かったりするので、案外たくさんの人が英語に苦手意識を持っているという話だ。日本のオフィスなら取引先も日本企業だったりするので別にこれで良かったりする。

しかしだ。英語はしゃべれなくてもカタカナ英語はめっちゃ使う。例えばこんな感じ。

先月のトップライン(売上)とボトム(利益)がターゲット(目標)に対してショートした(未達だった)から追加のアクション(施策)を考えないといけないよね。

各アクション(施策)でどれだけアップリフト(純増)を作れるかシミュレーション(試算)したうえでプロポーザル(提案)のドキュメント(資料)を作らないと。

お前はルー大柴かってぐらい横文字を使う。なんで英語はしゃべらんのにカタカナ文字はいっぱい使うねん!と突っ込みたくなる。ムリして外人のフリをする必要はないし、日本語で言えよって全力で言いたくなるだろう。

まあでも外資系の中にいるとこういうしゃべり方になってしまうことは多分にあるだろう。かくいうぼく自身も完全にそういう人だっただろうし(なんなら今もそうかもしれない)。

アナウンスは全力

こちらも前回の記事に書いた「みんなアピールすごい」という内容に関連しているのだけど、もう少し具体的な例を今回は出してみたい。

外資系は自分の成果をはっきりと発言しないとなかなか評価してもらえない。だから自分のアクションやそれに基づいた結果なんかについては高らかにアピールすることもしばしばだろう。

ぼくが日本の会社から外資系に移ったときにすごいなと思ったのは「アナウンスをすることへの全力ぶり」だ。直近の施策でこんな成果が出たとかあんな取り組みを始めたみたいなことを発表するために毎日キラキラしたメールが飛び交っている。

もう随分前の話だけどこんなことがあった。アマゾンジャパンで働いていたときの話。ぼくがいた組織にはAmazonプライム会員向けに施策を実施するチームがあった。いつも通り仕事のメールをチェックしていると一通のメールが届いていた。そのプライムのチームの担当PMからだった。

「Monthly Prime Letter(マンスリー・プライム・レター)?」とかなんとかというタイトルが件名に書かれていた。どうやら月次でAmazonプライム会員向けの施策についてあれこれ報告してくれるらしい。見るとそのメールにはぎっしりと「〜月までに〜をする」というプランが書かれている。メールの中身はなんというかエネルギーに満ちていて、読んでいるだけで胸が熱くなるようだった。この担当PMはこれから気合の入った施策をガンガンやるんだなーと想像するとワクワクした。とても素晴らしい取り組みだと思った。

その結果どうなったか。その月次のメールはその月で終わった(笑)。翌月の続報を心待ちにしていたが、待てど暮らせどアップデートはなかった。あの担当PMは一体どうしたんだろうと思ったら、鮮やかに他のチームへと異動して何事もなかったようにバリバリ働いていた。

こんな感じで「アナウンスは全力なんだけど…」という例はこれまで何度も目撃してきた。この話を他の外資系の会社で働く友達に話したら「分かるーーーっ!」と言っていた。あるあるなのかな?

経歴がパンクな人がいる

外資系企業というと実力社会というイメージが強いだろう。もちろんどんな会社にも政治や人間関係のしがらみがあるだろうから、必ずしも実力だけで物事を片付けられるほど簡単ではないだろう。

そうは言ってもぼくがアマゾンジャパンという会社で働いていたときは「なるほど、実力があればそのほかのことは気にしないのか」と思えることがいくつもあった。そしてそれはすごく良いことだと思った。

その分かりやすい例が「仕事で結果さえ出してくれていれば過去の経歴は気にしない」というものだった。アメリカの有名大学(たとえばハーバードとかスタンフォードとか)を卒業してても役に立たなかったら用無しだし、逆にそういったピカピカの学歴もしくは職歴がなくても「ちゃんとパフォームしている(成果を出してる)」とみなされればあとのことは目を瞑る。この傾向を裏付けるかのごとく、昔は経歴がパンクな人がよくいた。

例えばぼくのアマゾンジャパン時代の最初の上司はその昔マッサージ師だった。高校を卒業したあとに専門学校かなんかを出て、その後は30歳ぐらいまでマッサージ師として普通に仕事をしていたらしい。

でも頭打ちだなと思ったらしく、そこから興味のあったウェブ関連の仕事をしようと思い立ち、小さいITベンチャーに転職。そこで頭角を現してバリバリ仕事をして成果を出していたところでアマゾンを受けたらしい。面接を担当したそのときのアマゾン社員は学歴や経歴を気にすることなく話を聞いただけで「この人出来るな」と思ったらしい。すんなりと内定が出た。そこからぼくの元上司はアマゾンジャパンで5年間ウェブ・プロデューサーとして活躍した後、今は独立していろんな仕事をやっているみたい。あっぱれである。

ぼくが入社したときのアマゾンジャパン(2016年〜)はこういう尖った経歴の人も結構いたように思う。もちろん東大卒とか外資コンサル(BCGとかマッキンゼーとか)出身とかもゴロゴロいて玉石混交だった印象だ。今は会社のフェーズが変わって状況も少し異なるかもしれないが、あの頃はなかなかワイルドな環境で楽しかったなーと思う。




観光客の数がエグいって

今日はそんなところですね。ここまで読んでくださりありがとうございました。

旅先のニューヨークで。ブルックリン・ブリッジを渡りながら。

それではどうも。お疲れたまねぎでした!

いいなと思ったら応援しよう!

福原たまねぎ
サポートとても励みになります!またなにか刺さったらコメントや他メディア(Xなど)で引用いただけると更に喜びます。よろしくお願いします!