読後メモ・『老年幸福学研究がる教える 60歳から幸せが続く人の共通点』前野隆司 菅原育子著 2023年8月15日発行
幸福学の研究者前野隆司さんと老年学の研究者菅原育子さんの共著です。
今回は気になったポイントを羅列します。
。財産は地位財と非地位財に分かれます。非地位財とは愛情、友情、 自由度、繋がり、やりがい など。長期間持続するものであり、「*ありのまま因子」に通じる。(*他人と自分を比べない、人の目を気にしすぎない、自分らしさを持っている)
。幸せの形も年とともに変わる。企業人時代は競争型、老年になると相手に花を持たせるなどの協調型に。
。大事なものはとともに変化していくー社会情動的選択性理論。その人にとって大事なものは年齢とともに変化して、高齢になると自然に物事を選択していく。やりたければするし、やりたくなければしなければいい。情緒的に意味があると感じられるものを自然と選ぼうとしていく。歳とともに自然と変わっていくものであり、変わっていくことを恐れる必要はない。
。FIRE、セミリタイヤでやりたいことがあるかどうか、具体的に移住と同じように1ヶ月とか3ヶ月でも長期の休暇を取ってやってみて、経験してみたらいい。
。化粧と整形はどう違うのか。化粧は本当の自分を活かすこと、整形は本来の自分を変えてしまうことだから、化粧をする方がずっと幸福感が高い。
。緑のあるところを散歩するといい。家の中から緑が見えるかどうかが幸福度を上げることになる、といったアメリカのコロナ期間中の研究結果もある。
。やったことのないものにトライしよう。絵画とか習い事など。ワクワクすれば心地よさや快感がもたらされる・幸せを感じることができる。私の場合はやっぱり旅だな。
行ったことがない土地に行く、見たことがない風景や街並みを見る、やったことがないことをするなど、新しいことに挑戦すると心がワクワクして、ドーパミンというホルモンが分泌されます。例えば旅行の予定を立てる時、あの名勝をぜひ見てみたい、あの温泉旅館に泊まるのが楽しみだとのイメージを膨らませて達成を楽しみにしている時にも分泌される。
立派なものでなくても構わない、行ったことがない、近所の町に初めて足を踏み入れるというのでもいい。ようはワクワクすれば心地よさや快感をもたらされ、幸せを感じることができる。
。リタイア後の希望を聞くと、世界一周したいという人がよくいます。念願叶って世界一周するのはいいんですが、それは1回やったら終わりです。仮に三か月かけて世界一周したとしても後の何10年という人生の過ごし方を考えるべきなのです、ともありました。これは前の段落のことと逆転します。
私も世界一周チケットは個別に行くよりも割安だという話を聞いてから、色々と調べていますが、世界一周の本の中にある体験記などを見ていると、心から行きたくって その街・場所を選んだのか 疑問に思えたり、単純にやっぱり世界一周というタイトルが欲しいだけなんじゃないかっていう人のコラムを見かけます。世界一周ルートにしても、いくつかのコースセットから選んだ場合はそうなるんでしょうね。
。 マインドフルネスの中に、マインドフル・イーティングという項目がありました。もともと過食を抑える心理療法のようです。出された料理を眺めて味や香りを感じ、噛み応えに集中しながら時間をかけて食べる。集中する対象が具体的なので、わかりやすくて誰でも取り組みやすい。早速やってみよう。
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