プロセスに価値をおこう
今日は「プロセスに価値をおこう」という話をしていこうと思います。
プロセスフォーカスとは
「プロセスフォーカス」という言葉があります。結果ではなくてそこに至る過程、プロセスに注目することが大切ということです。
例えば親と子供、上司と部下、先生と生徒という間柄で、何かやっていて、出てきた結果にフォーカスして、結果だけを褒めると、次にまた同じ結果を出さないと価値がないという捉え方につながってしまって、失敗することが怖くなったり、新しいチャレンジができなくなったりするということが、教育の分野では言われています。
頭では分かっていた
こういうこと、頭ではわかっちゃいたんですよね。僕は小さい頃からテストとか、結果で親から褒められた記憶の方が強くて、自分自身のことを見て欲しかったな思っていたり、結果が出るかすごく怖かったり、緊張してしまったり。だからこそ結果ではなくて、そこに至る過程、プロセスの方に注目していて、どれぐらい自分自身が努力していたのかとか、そこに向かうまでに積み上げてきたことにフォーカスしていて、出てきた結果を100点だから素晴らしいではなく、あなたはこれくらいやっていて、結果的に成果もでたと捉えるようにしていて(そんなことを教育学とか心理学の領域でも教わります)。子供たちに対応しているときは、そんなことを意識したりしています。
が、しかしこんなこともおこる
今日ふと自分自身のことでビビビっときた事がありました。 僕自身、子供たちや妻との関わりを、もっと良くしたいというふうに願っていて、だからこそ学んだり、実践したりしています。そういう学びの場にいると熱心に学んでいる女性とも出会います。そうすると逆が多いんですね。夫側がうまく動いてくれない、みたいな話を良く聞きます。
そういう話を聞くと、僕はこんなにやっていると。だから、もし妻もそうやって前のめりにコーチングのこととか勉強してくれたなら、もっと楽にコミュニケーションが行くだろうし、僕が学んでいること、全部妻にも学んで欲しい!と思っちゃう時があるんですよ。それで、僕が分かった気になって、妻のできていないところを見つけて、ちょっとトゲトゲした物言いになる。みたいなことが我が家で起こるわけです。 全然本質的じゃないんですよね。僕が妻との関係性、子供との関係性をより良くしたいと思って学んでいるにもかかわらず、その事で妻を責め出す。
それもプロセスフォーカスだ
どうしたもんかなと思ってたんですよ。 で、その時、ああプロセスフォーカスじゃんと思ったわけです。僕はその妻と良好なこうコミュニケーションを取りたいと思っているわけです。一方で、僕は結果だけを求めようとしているわけじゃない、僕自身の学びとして、身近な人、大切な人とより関係性を豊かにしていくっていうことが僕がやりたいことだし、僕の人生の課題なんだと。
一方で、もし妻も同じようにそれをやってくれていたら、すんなり終わっちゃってるわけです。そうすると僕には、より関係性を深めるという技術も要らなくなるし、僕自身の成長というものは無い。楽ですけどね。ときどきそうなってくれたらいいなと今でも思いますけど。ああ、違うんだなっていうことがとてもよくわかりました。
スキーで例えると
例えばスキーをしに行きました。で、リフトで頂上に登っていくわけです。で、山のふもとまでスキーで降りて行きます。「頂上から山のふもとに降りる」という結果だけに注目したら、別にそのままリフトで上がって、そのままリフトで降りてったって結果は一緒です。
仮に、山の頂上に行って、傾斜がきつくて大変そうだからヘリで下まで連れて行ってあげるよと言われたとしても、僕はチャレンジしたいと思ってそこに居る訳ですね。(本当に厳しい斜面だったら、そうした方が安全かもしれないけど)。
僕の「近しい人とのコミュニケーション」においては、下に連れてって欲しいなあと思う事も部分的にはありますけど、スキーでいえば、急斜面を降りることそのものに喜びがあるのに、リフトやヘリで下に降り立って何も楽しくないですよね。なんなんだ、山の頂上の景色見にいったのかと。
ああだ、こうだに意味がある
僕の人生の課題、やりたいこととして、「大切な人と深い豊かなコミュニケーションをしたい」というのがあります。だからこそ、それを味わうために妻とこうしてああだこうだやっておりますし、子供たちにもこうもっとうまくやれんもんかなあと課題が降りかかってくる。 運命とかそういうので片づけたいわけじゃ決してないんですが、少なくとも僕がそういう人生を歩みたいと望んでいるのは間違いないし、だからこそ僕の目の前にこういう課題があるんだろうなと思うわけです。 だから、その結果を求めてはいますが、結果だけを欲しているわけじゃなくて、そこに至る過程として、自分自身の成長とかコミュニケーションを学ぶこととか、そうすることで大切な人とのコミュニケーションが少しずつより良くなっていくこととか、その過程そのものを僕は大切にしたいんだなあということに気づきました。
結末だけが欲しいわけじゃない
プロセスフォーカス、そうやってそのプロセスに価値を置く、自分が望んで自分がやりたいと思っているそのこと自体に価値をおいて、それを味わうんだと。それを味わいたいからやってるんだ。そこを引っこ抜いてぶっ飛ばして、ある日、家族が僕よりもコミュニケーション能力が高くて、僕が全く苦労せず、豊かないい関係性になってくれたら、もちろんそれはそれで嬉しいんだけど。 ただただその結末だけが欲しいわけじゃないんじゃないのかなということを思ったわけです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。