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制作中の作品

福田です。

現在制作中の作品の作業工程をお見せしたいと思います。

今は、初の壁掛けの作品に取り掛かっております。彫刻家として活動する上で、立体作品では飾れない壁に掛けられる作品を作ることは一つのテーマでもあると思っています。

今回は普段の彫刻作品のテイストは残しつつ、象嵌の面白さをお伝えできる作品をと考えて作っております。

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木象嵌にもいろんな技法がありまして、現代では突き板と呼ばれる厚さ0.5mmほどの薄い板を使って切り絵の要領で作る手法が主流となっています。

その手法とは別に、江戸時代や明治初期頃までに行われていた象嵌技法で「彫嵌」という技法があります。現代でも芝山象嵌などという形で行われていたりもしますが、今ではすっかり見なくなった技法と言えると思います。

写真のように厚みのある板から作り出した図案を埋めることで、彫刻を施した立体感のある象嵌を実現できます。

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粗彫りの状態ではありますが、現状はこんな状態です。

一つ一つ象嵌しては彫刻をしてと大変時間の要する作業になってしまいますが、鎌倉彫りのような肉感と木象嵌の柔らかな色彩の両方を楽しめる技法だと思っています。

桜と蝶の図案なので季節的にはまだ先ではありますが、そんな晴れやかな気持ちで作業を進めていきたいと思います。

完成をどうぞお楽しみに!

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