「トランジションタウン藤野」へ行こう
「トランジションタウン」の勉強会に参加したよ
「トランジションタウン」という言葉をあちこちで聞くようになり、ふと、勉強会に参加したのが、2024年2月。
2月、3月、4月に、月に1回のペースで、夜90分ずつ開催される地域の勉強会に、行ってみることにしたのです。
開催場所も、大好きな「カフェスロー」ということで、行かない理由がありませんでした。近いしね(^^)
カフェスローは、国分寺市にあるオーガニックレストラン。人にやさしい、自然にやさしい食事を提供し、さまざまなイベントを開催しています。
じつは私も、くにたちコンポスト部として、コンポスト入門セミナーをやらせていただいたこともありました。もちろん、ただのお客さんとしても、利用させていただいております。
トラジションタウンの勉強会の講師は、「よく生きる研究所」の榎本英剛さん。トランジションタウンを、日本にもってきた第一人者の方です。私はこのイベントで初めてお会いできたのですが、榎本さんのファンという方も多く、茨城県や横浜など、遠方からの参加者も多かったです。
トランジションタウンとは?
トランジションタウンとは、イギリスではじまった、市民運動のこと。
「トランジション」=「移行」の意味。
現代の、持続可能ではない脆弱な社会から、地域コミュニティを中心とした強靭な社会への移行を意味します。
小さな地域でのコミュニティが、活動の中心となっていて、自立した地域(他の地域に依存しすぎないという意味で)をあちこちで作って行こうよ、という考え方です。
昔はみんな、自分の家の周りだけで、すべてをまかなって生活していたはず。移動のエネルギーも削減でき、地域の人たちのつながりも強くなり、災害があったときでも、地域での協力体制が瞬時に作れるという、贅沢さえ考えなければ(笑)、メリットが多い考え方です。
トランジションタウンは、世界50か国以上にひろがっていて、日本でも70か所以上、存在するそうです。
社会実験を楽しむ、藤野のトランジションタウン
講師の榎本さんが、イギリスから日本に帰国したのが2008年。藤野に移住して、最初は数名から、トランジションタウンの活動をはじめたそうです。
藤野は、JR高尾駅のひとつ先。私は登山が趣味なので、この辺、よく行っている場所なのに、トランジションタウンについては、まったく知りませんでした。
講座を受講していろいろ学んでみれば、たしかに藤野は・・・と思うことがたくさんあって、いろんなことが「つながった」という感覚を覚えました。
ますますトランジションタウンにも、藤野にも興味が高まり、ついに、受講生のなかから、「藤野に行こう」プロジェクトが立ち上がりました。
6月2日(土)、あいにくの雨でしたが、トランジション藤野1dayツアーは、とても刺激の多い1日になりました。
部活動のような、地域の実証実験
トランジション藤野の活動は、部活動の感覚。
地域の人が「やってみたい」ことを、やりたい人と、無理ない範囲でやっています。
「地域の実証実験」という言葉ですごく納得したのですが、実験なので、うまくいけば広がってもいいし、途中でやめたってOK。
藤野でもいろんな取り組みが行われていて、1dayツアーでも紹介してもらいましたが、私がおもしろいな~と思ったのは、この二つでした。
地域通貨「よろず屋」
言葉のまんまですが、特定の地域だけで使える通貨が、地域通貨。私は、これって経済活動の活性化かと思っていたのですが、ぜんぜん違ったので衝撃を受けました。
誰かが困ったことを、地域の誰かがやってあげる。
誰かがいらなくなったものは、地域の誰かにとっての必需品。
誰かの当たり前の知識は、誰かの「え~知らなかったよ。ありがとう」になり、
誰かの「めんどくさい」は、誰かの「楽しみ」でもある。
地域通貨は、単なるツール。
人と人との会話を増やし、人の特技、能力を引き出し、お互いをよく知り合うことだったり、「ありがとう」であふれる社会を作る活動だったりが、地域通貨「よろず屋」の本質なんだろうな、って思います。
藤野電力
3.11以降、エネルギー問題が注目され、ご当地電力がブームになりましたよね。
私も、昨年から、ソーラーパネルとバッテリーを購入して、ベランダ発電をやりたいと思っていた矢先、出会ってしまった「藤野電力」。
1dayツアーの日に講師をしてくださった方は、いつもはマッサージ業を営む男性の方。あったらいいな、できたらいいな、やってみたいな、おもしろそうだな・・・という仲間が集まって、いまでは地元の大切な電力源となっています。地域に住む方の、電気の悩みにもこたえていて、まちの電気屋さん的な役割も。
藤野電力へは、遠方から視察に訪れる人も多く、逆に、出張ワークショップなどのお問い合わせも増えていて、注目度抜群です。
この日、藤野電力にお邪魔して、説明を聞いて思ったことは、やっぱり藤野電力も、地域通貨よろずやと同じく、ひとつのツールなのかな~ということ。
藤野電力の活動を通して、地域の人たちと、地域の電力やエネルギー、資源について一緒に学び、議論し、行動することにつながっているんだとわかりました。
まとめ
トランジションタウンについて学び、「トランジションタウン藤野」にも訪問することができました。「小さな地域が、自立していること」が、持続可能な社会につながることを再確認できました。大切なのは、コミュニティ。そして、そこで中心になるのは、やっぱり「人」。
社会をダメにするのも、社会をよくするのも、「人」である。
これを自分の心にも、しっかり刻み付けておきたいと思います。
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