美容外科を目指す人に④初期研修→美容

年々増えつつある初期研修終えて即美容外科へ就職するパターン。

この流れを選択するのは
・早く稼ぎたい、経済的自由を手に入れたい
・QOML
という動機以外は正直あまり想像ができません。
真剣に美容外科に興味があればどのようなスキルが必要か調べて保険診療で最低限の準備期間は作るでしょう。

医師という職業をよりビジネスライクに考えて自分の利を求めていくというスタイル。個人的には大変結構だと思います。へたに医局に属して古い伝統で違法労働を良心を頼りに漫然と続けさせられるのが所謂普通の医者だとしたら私もそこに属したくないです。

ただ、命がかかる現場で苦労した経験は美容外科に足を踏み入れてから後天的には決して身につきません。美容の世界はよりサービス業としての色が強くなりますが、人に侵襲を加えることには違いありませんので、時に命に関わる判断を求められることもあります。そしてその時には近くに頼れる上級医がいない場合が多いです。初期研修から美容外科に飛び込むことはこれから仕事を続ける上でずっと抱えなければならないリスクになります。

特にスキルのない美容外科医がポジションを取っていくためにどうしたらいいでしょうか。難しいですが、私の考えは
・先輩に取り入ること
・SNSなどを全力で駆使して知名度を上げる
この2点かと思います。
媚びて媚びて手術を教えてもらうこと。手術数と熟練度はある程度相関があるのでとにかく手を出さないことには始まりません。助手でもなんでも一緒に手術させてもらうことが大事です。相手に与えられる物はないtakerの立場ですから、とにかく指導医を不快にさせず出来るだけ多く一緒に手術をさせてもらい、素直に一度見た事は何度も復習して次のチャンスで再現出来るように努力するしかありません。同じミスをする人に何度もチャンスは回ってこないと肝に銘じましょう。少数ですが形成外科出身ではなくても切開系の高難度の手術やその修正が上手なドクターも存在しているので、少々乱暴な言い方ですが技術的なことは場数を踏んで努力次第である程度身につくものです。女性であれば色恋で上級医に取り入るような人もいるようですが戦略として全否定はしません。

SNSやyoutubeが全盛ですが目立った者勝ちのような風潮もあります。正しいとは思いませんが、結果自身の集客に繋がるのであれば成功だと言えるのかもしれません。大抵のところでスタートは埋没や注入系でしょうから、技術的な点で他人との差別化を図るのはほぼ不可能です。少し経験すれば誰でも一定レベルの結果を出せる技術は毎年競合相手が量産されるので個人のキャラクターを前面に出して脚色を重ねて目立つ必要があるということになります。ただ、埋没なんかは特に利益率が高く開業するにも広い面積も高価な設備も必要ないので、自分をブランディングできればミニマム開業で最もリスクが少なく大きく稼げるチャンスはあると思います。


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