【小田急線刺傷事件】
東京都、小田急線電車内で10人を牛刀と見られる刃物で刺傷した容疑者を警視庁が逮捕。油をまき火をつけようとサラダ油とライターを押収。計画的な自暴自棄犯罪です。
交通機関での無差別攻撃。「幸せそうな女性見ると殺したいと思っていた」。ナイフも油もライターも自由に持ち込める通常の電車では抑止できない状況。
容疑者「誰でもよかった」=無差別性、「幸せそうな女性を殺したいと思うようになった」=ヘイトクライム、女性店員に見つかり万引きで事情聴取=追い込まれた犯行。よく喋る容疑者。無茶苦茶で独りよがりですが、女性のせいにしたい女性差別的ヘイトクライムという見方もできます。
容疑者自身、自分の中でも制御できない精神的混乱を、犯行動機の合理性、正当性を示す自己弁護と責任転嫁のために、このような物語を構築する場合もあります。構築するのは容疑者だけでなく、聴取し発表する警察、報道するメディア、解釈する私たち市民。異常犯罪ではそれが起きやすい。やまゆり園大量殺傷事件、川崎園児殺傷事件、京都アニメーション放火事件など、毎年このような事件は起きています。
無差別に他者を殺して自分も死ぬとなれば「拡大自殺」、自殺する気はないが無差別に社会に復讐をしようとする「自暴自棄犯罪」。これらのリセット願望、破滅願望をもとに人を巻き込み殺害する事件にどう立ち向かうか、コミュニティ、家族など社会からのアプローチも求められています。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210807-OYT1T50230/