ふくだ みゆき
10月18日(金)公開の上田慎一郎監督最新作「スペシャルアクターズ」のキャスト紹介。書類選考から監督・上田と共にキャストを見て来た監督補・ふくだみゆきが綴るキャストたちのあれやこれや。
大澤数人編最終回の本日は、緊張すると気絶してしまう役者・大野和人役の大澤数人(おおさわかずと)さんをご紹介。 数人の魅力は”全部” 35年間、一体どこに隠れて生息していたのか不思議でしょうがありません。 書類選考の段階で、数人は”ふくだ枠”(私が会いたいと思って選考通過した人)でした。 今でもはっきり覚えています。 よくわからない草むらで佇んでいる宣材写真の数人を。 真っ直ぐな眼差しでこちらを向き、猫背で、微妙に長い手がちょっと余っている感じ。 「うわー、気になるー」と思
河野宏紀編17回目の本日は、主人公和人の弟・大野宏樹役の河野宏紀(こうのひろき)さんをご紹介。 宏紀の魅力は”笑顔” クールでシャイな彼が時折見せる笑顔が可愛すぎてキャストスタッフ内でもファンが続出しております。 宏紀は熱い男です。自分のスタイルがあって野心がある。 「受けるからには一番になりたい」との気概でオーディションを受け、本作の完成披露試写の舞台挨拶で「今年一番の映画になります」と高らかに宣言した宏紀。しびれちゃいますよ。 まだ若いからこその勢いがある。とんがっ
富士たくや編16回目の本日は、スペシャルアクターズのボス・富士松卓也役の富士たくや(ふじたくや)さんをご紹介。 富士さんの魅力は”へっぽこ感” 見るからにポンコツそうな富士さんですが、本当に俄然ポンコツです。けどそこが可愛いおじさんです。 下がった目尻に、八重歯がチラつく締まりのない口元。特徴的な甲高い声。(全部褒めてる) 富士さんは、まるでゆるキャラのようなマスコット感を醸し出しています。 見るからに頼りないし、不器用そう。実際にそうです。 すぐにテンパるし、一生懸命
北浦愛編15回目の本日は、スペシャルアクターズの演技指導係・富士松鮎役の北浦愛(きたうらあゆ)さんをご紹介。 あゆちゃんの魅力は”ピュアさ” 大人っぽい見た目とは裏腹に、少女のようにあどけないあゆちゃんのアイドル性の高さに、私はドキドキしっぱなしです。 「私トランプが好きで、夜とか家族に声かけてみんなでトランプするんですよー。翌日早かったりすると付き合ってくれなくて悲しいんですけど」 突如として披露されたあゆちゃんのプライベートエピソードのあまりの可愛さに、私は心の中でぎ
上田耀介編14回目の本日は、スペシャルアクターズのシナリオ担当・田上陽介役の上田耀介(うえだようすけ)さんをご紹介。 耀介の魅力は”低血圧感” 必要最低限のエネルギーで日々を生きているような省エネ感が味です。 鋭い三白眼と表情の乏しい顔。シュッと、というよりはぬっとした長身。 ほとんど口を開けず、ボソボソとした喋り方。淡々と、そして飄々とした身のこなし。 初めて耀介に会った時「あ、やばい奴来た」と思いました。 オーディション会場は土禁だったのですが、耀介の足元を見るとヒ
清瀬やえこ編13回目の本日は、スペシャルアクターズ所属女優・清水八枝子役の清瀬やえこ(きよせやえこ)さんをご紹介。 やえちゃんの魅力は”集中力” その周りをも巻き込む集中力で場の空気を一気に自分のものにしてしまいます。 オーディションの時からやえちゃんの集中力はずば抜けていました。 一瞬で役に入り、流れをぐっと自分に引き寄せる。 感情をわっと放出した時の熱量に周りが圧倒される。 あの華奢な体のどこにそんなエレルギーを溜め込んでいるのか不思議です。 やえちゃんは普段から感
仁後亜由美編12回目の本日は、スペシャルアクターズ所属女優・丹後真由役の仁後亜由美(にごあゆみ)さんをご紹介。 仁後さんの魅力は”画力(えぢから)” 印象的な顔立ちとキャラクターとしての存在感が抜群で、画面に映ると目で追わずにはいられない。 仁後さんを初めて知った時、「あ、絶対売れちゃう人だな」と思ったのを覚えています。 私がインディーズ映画の世界に足を踏み入れた頃、「壁女」という短編映画が各地の映画祭で席捲していて、その作品の主演が仁後さんでした。 作品を見た時、一発で
淡梨編11回目の本日は、ムスビルの教祖・大和田多磨瑠役の淡梨(たんり)さんをご紹介。 淡梨の魅力は”ルックス” 一度見たら忘れがたい独特な顔立ちと長身、日本人離れした手足の長さ。 黙っていればスタイリッシュでクールな印象。 そこはかとなく漂うカリスマ感。 ただそこに立っているだけで異常に存在感がある。 今回の教祖役は淡梨だから成立したと言っても過言ではありません。 けど、淡梨本人はまー喋る。もう本当によく喋る。お調子者だし構ってちゃんだし若干面倒くさい。それでいておそらく
三月達也編10回目の本日は、ムスビルの責任者・大和田克樹役の三月達也(みつきたつや)さんをご紹介。 三月さんの魅力は”ジェントル感” 力強い目力が印象的な整った顔立ちに、長身でスリムな体型。 劇中のビジュアルのイメージが強いので一見怖そうにも見えますが、実際は人当たりが良く、おしゃべりも上手でコミュニケーション能力が高い。 三月さんの印象は器用な人。 チームを引っ張ってっくれる頼れるおじさま。 舞台挨拶やMCの経験が少ないメンバーが多い中、引っかかりのあるワードを入れて端
櫻井麻七編9回目の本日は、ムスビル幹部・七海役の櫻井麻七(さくらいまな)さんをご紹介。 麻七ちゃんの魅力は”影” 可愛いのに視野が広いのは何かしら影を持っているからだと思うのです。(超偏見) ワークショップオーディションの時、合コンエチュードというのをやりました。 その時の課題は自分が嫌だと思う人を演じて欲しいというもの。 麻七ちゃんは誰に質問されても話を振られても、ただ「なんか、寒くないですか?」と言って体を震わせている女性を演じていました。 「なんか、寒い」これが1回
川口貴弘編8回目の本日は、ムスビル幹部・河田隆弘役の川口貴弘(かわぐちたかひろ)さんをご紹介。 川口さんの魅力は”胡散臭さ” 本作をご覧いただければわかりますが、めちゃめちゃ胡散臭いです(褒めてる)。 シュッとした見た目と、高いコミュニケーション能力。 軽快なトークとさりげない気遣い。 人の話は目を見てよく聞き、素早く相槌を打ち、豪快に笑う。 メールなどのレスポンスも早いし、仕事も出来る。 川口さんはスマート。スマートすぎるのです。 会社員時代に培ったであろうその完成され
南久松真奈編7回目の本日は、ムスビルの会員・麻奈役の南久松真奈(みなみひさまつまな)さんをご紹介。 真奈さんの魅力は”心意気” 謙虚で腰が低く、年下のキャストたちとも対等でいてくれる。 それでいて全身全霊で役に挑むその姿勢が、本当にめちゃめちゃ格好良いんです。 真奈さんはちょっと天然でおっちょこちょいだし、あわあわしているところを見たのは一度や二度では済みません。 スペアクメンバーの中では年上組だけど、全くと言っていいほど先頭に立ってみんなを引っ張ったりは出来ません。笑
津上理奈編 6回目の本日は、旅館めぶきの女将・津川里奈役の津上理奈(つがみりな)さんをご紹介。 理奈の魅力は”真顔” あれだけ感情を殺した無表情を作れるのは才能だと思います。 今回のキャストで理奈は唯一の演技未経験者。 現在も普通に働く映画好きのOLさん。撮影は有給を使って参加していました。 今回の選考で、1500人の応募者全員をチェックしたのは監督の上田と私だけ。 私も映画監督なので、上田は私の感覚も信用してくれており、書類選考では私が会いたいと思う人を残す”ふくだ枠
小川未祐編5回目の本日は、旅館めぶきの妹・津川祐未役の小川未祐(おがわみゆ)さんをご紹介。 未祐ちゃんの魅力は”声” もちろん圧倒的超絶美少女なので、大きく力強い目元や、凛々しく印象的な眉毛、ぷっくりとした唇にキュッと上がった口角など、上げたらキリがないほどルックスも魅力的なのですが、あの少年ぽい中性的な声が未祐ちゃんの良さをより引き立てていると思います。 未祐ちゃんの声には説得力があります。 芯があって聞き取りやすく、耳に心地いい声質。本作での未祐ちゃんは、説明するシー
原野拓巳編4回目の本日は、精神科医の先生・原田拓己役の原野拓巳(はらのたくみ)さんをご紹介。 拓巳の魅力は”フラットさ” 拓巳は顔も体型も背丈も、ごく平均的だと思います。 キャラクターの濃い人が多いスペアクのメンバーの中で、ある意味異質かもしれない。 けど、だからこそ拓巳にいて欲しかったのです。 拓巳は人の懐に入るのが上手い。フットワークも軽いし、どちらかと言えば器用。 自身のキャラが濃くない分、役の振れ幅がある。 スペアクのメンバーはコミニュケーションを取るのが得意では
宮島三郎編3回目の本日は、スペシャルアクターズの下っ端・鬼塚役の宮島三郎(みやじまさぶろう)さんをご紹介。 三郎の魅力は”ロン毛” というと語弊がありますが、このロン毛が本作ではすごく効いています。 顔に寄らなくてもわかるキャラクターのシルエット。 アクションを大きく見せられる髪の毛の躍動感。 アップのショットが沢山あるような役どころではないからこそ、今回は髪型が鬼塚の存在感を引き立ててくれていると思います。 三郎自身は実は結構顔が整っているし、画面映えする顔立ちでもあ