【現代麻雀への道】85 クライマックスの誕生
1局の長さ=乳幼児死亡率?
福地 今月は分岐点がテーマなんですよ。
浅見 分岐点って、なんの分岐点でしょ?
福地 それはとくに決まってなくて、つまり鳴くか鳴かないかの分岐点とか、手作りの分岐点とか、そういう節目の全般を戦術として注目しようということだと思います。
浅見 なるほど。
福地 そこでそのテーマにかこつけてというか、ぼくが前から思っていたことを、この機会に主張させていただこうかと。
浅見 ほほう(笑)。
福地 麻雀が人生の縮図となってきた歴史というか、一局がストーリーナイズされてきた歴史というか。
浅見 なんだかわかるような、わからないような(笑)。
福地 つまりですね、戦前の麻雀というものは、みんなが鳴きまくってアッという間に終わってしまったりして、クライマックスがはっきりしなかったと思うんですよ。
浅見 そうですね。
福地 しかし戦後になってリーチが普及すると、一局が長くなって手作りを考える余裕が出てきます。また自分がリーチしたり、相手がリーチしてきたり、クライマックスがはっきりするわけです。
浅見 まあそうですね。
福地 戦前は平均寿命が50歳くらいで、乳幼児死亡率も高かったですから、クライマックスのない人生もいっぱいありましたよね。でも、戦後になって平均寿命は飛躍的に伸びたじゃないですか。
浅見 それが麻雀のルールにも反映されていると、そういう話かな?
福地 そういうことです。
※この文章だけ単品で100円で買えますが、このシリーズ39回(本1冊分)がマガジンで1000円となっています。
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?