【現代麻雀への道】84 弾圧された鳴き
ポンチーは禁止せよ、それが真意だった
福地 今回は「リーチか?ダマか?」がテーマです。
浅見 この悩みが生まれたのは、けっこう最近のことなんですよ。
福地 いつもそんな話になってませんか?(笑)
浅見 いやいや、ちょっとずつ違うんです(笑)。まずリーチが広まったのは昭和20年代のことですよね。
福地 はい。
浅見 そのあと昭和30年代に入ると、役の食い下がりが生まれてきます。
福地 というと?
浅見 たとえばホンイツはメンゼンなら3ハン、鳴くと2ハンじゃないですか。その差が作られたのはこのころなんですよ。それ以前は一律2ハンでした。
福地 メンゼンだったら同じ役でも優遇されるようになったわけですか?
浅見 そういうことです。そうしてメンゼンが有利になる状況を作っておいて、つぎに来たのは鳴きの禁止です。
福地 というと?
浅見 完全先付けルール(いわゆる完先)の登場ですね。これは昭和30年代から広まりました。
福地 完先は誰が作ったんでしょう?
浅見 それがわからないんですよ。関東の学生じゃないかと思うんですけどね。
福地 はい。
浅見 そんなわけで、まず外堀を埋めて、つぎに内堀を埋めるように、メンゼンとリーチが推奨されて、鳴きが弾圧されたわけです。
福地 それは誰がしたんでしょう?
浅見 リーチも完先もどこからともなく広まったわけですから、大衆的な無意識としかいいようがないですねえ。
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