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路上で自分の本を売り歩くのは得か?


俺に求められてるのは麻雀に関する話で、Mリーグについて書けば売れるのに、まーたこんな売れそうもないテーマで書こうとしてる。

毎日行商してると、こういうことを考えてしまうわけですよ。というわけで、マガジン購読者以外でこれを買おうという方はあまりいないと思うけど。お付き合いください。

行商は得か?

まず間違いなく損なんだと思う。みんなやらないから。

日本に作家は3万5000人

本を出してる人って山のようにいるわけですよ。

いやいや、俺は出してないし、自分の身の回りにもいないよ? そんな意見もあるだろう。

いるんですよ。タンスの裏に隠れてるゴキブリみたいにじつはいっぱいいる。

年間に本は何冊出てるかといったら、2021年で6万9052点。

1人平均2冊出してるとすると3万5000人。日本人3429人に1人だ。

日本の人口には田舎でしなびてるババアとか含まれてるわけで、たとえばラッシュの山手線に乗ったとしたら、車内1両の中には本を出してるゴキブリが何匹かいるんだと思われる。その程度はいる。

さて、そういうゴキブリたちが路上で本を売り歩いてるかといったら、まったく見ない。

俺が他のゴキブリより賢いかといったら、そんなわけない。俺が人より賢いのは麻雀について語ってるときだけで、行動全般に関しては人より馬鹿なことはあっても賢いことはないわ。そこらのババアでもやってる確定申告ができねーんだから。

同人誌は売る、商業本は売らない

コミケとか行くと、自費出版の本を売ってる人は山のようにいる。コミケ行かねーからわかんねーけど、商業出版の本を売ってる人はほぼいないよね?

そのことからわかるのは、作者にとって商業出版の本を手売りする行為は経済的に成立しないってことだ。プラスだったらやるはずだから。

見合わない、むしろ損な行為なんだと思う。

作者が出版社から本を買うときは定価の8掛けとかだから、1000円の本なら800円。そして印税額は9%とか。

つまり、自分で手売りすると29%が自分の取り分になる。3割もあったら見合うと思うんだけど、でもみんなやってないってことは見合わないんだろうね。これは俺にはよーわからん。俺はやってる側なので。

手売りしようという行動力ある人たちは、より利益率を高めるために同人を作って売っており、商業出版する人たちは行動力がないのかも。

俺みたいに売り歩く行動力はあるけど、同人を作る能力はないという中途半端な存在は珍しいのかもね。

ちょうどいい中途半端さ

現実問題として、路上で本を売り歩くのはけっこう面倒臭い。許可を取ってないと、すぐ警備員が来たり警察を呼ばれたりする。場所の選定が難しい。

めちゃ人気ある人がやると、こんなこと↓になってしまい、パニックになる。

また、9割の著者は誰も来ないんだと思う。SNSで告知して、当日10人とか来るってすごいことで、かなり人気ある人しか成立しない。それがさらに人気ある人だと、今度はパニックになる。

俺はちょうど路上販売が成立するくらいのレベルであると。

あとね、本はけっこう重い。20冊くらいまではいいんだよ。30冊を超すとけっこう大変。50冊になるともう無理。タクシー移動になる。

と、ここまでは定量的な話。ここから先は定性的な話になる。

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