【現代麻雀への道】52 雀荘というビジネス
雀荘は日本の発明品?
世界に普及している日本製品は少なくない。以前なら車やウォークマン、最近ではゲームソフトやアニメが世界を席巻している。
麻雀でもメイドインジャパンは非常に多い。たとえば技術系では全自動卓があるし、ルール系ではリーチやドラがある。そしてメディア系では麻雀漫画が挙げられよう。
それでは、麻雀が日本に伝わってから、最初に作られたメイドインジャパンは何だろう?
それは営業雀荘ではないかと思うのだ。
日本初の雀荘は大正7年に麻生雀仙(あそうじゃんせん)氏が開いた雀仙会だ。ただし、これは仲間内での麻雀ルームにすぎなかった。
営業雀荘の第1号は大正13年に平山三郎氏が開いた「南々俱楽部」だ。このとき世界に冠たる雀荘大国への道が開かれた。
今では、雀荘といえば夏はクーラーがきき、冬は暖房がきいた室内で、(料金さえ払えば)飲み物や食べ物を自由に取り寄せながら、麻雀を楽しめる。もちろん全自動卓完備である。
このサービスシステムは日本で作り上げられたものである。中国の雀荘はむき出しの博打場だった。快適な専用空間としては日本で開発されたのだ。 (ただし南々倶楽部そっくりの店が、上海にあったと聞いたことがある。そうだとするなら、営業雀荘は中国で発明され、日本で発展し定着したことになる。)
麻雀は日本で他国にない成熱をとげた。それも雀荘という基盤によるところが大きいのだ。
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