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「他人が得をするのが嫌」——その価値観への違和感

数年前、知人との何気ない会話の中で妙に引っかかる話を聞いた。

彼女はネットで気になる商品を見つけたとき、その情報を発信している人がアフィリエイトリンクを貼っていた場合、そこを経由せずわざわざ自分で検索して購入するのだという。


理由を聞くと、「その人に収益が入るのが嫌だから」とのことだった。


※アフィリエイトリンクとは、↓こういうの。

このリンクから何か商品を購入した場合、運営者に数%の収益が入る。

ちなみにnoteでは上記のようにamazonのアフィリエイトが可能。
詳しくはこちらの記事をご参照ください。


話を戻そう。

「その人に(ブログやSNSの運営者)収益が入るのが嫌」

私はこの言葉に驚いた。

ブログやSNSで情報を提供してくれた人がいるからこそ、その商品に出会えたのではないか?

アフィリエイトリンクを経由したところで、購入者が払う金額が増えるわけではない。

むしろ、その情報を発信してくれた人への感謝の形として、リンクを踏んで購入してもいいもんじゃないか。

にもかかわらず、

「他人が得をするのが嫌だから」

と、わざわざ手間をかけて検索し直す行動に、私はどうしても共感できなかった。


私はブログのアフィリエイト収入もあるため、彼女の考え方に余計に違和感を覚えたのかもしれない。

同時に、世間の人々は彼女のような考え方の人の方が多いのだろうか、という不安が胸をよぎった。

もしかすると、情報発信者に対する「応援の気持ち」「感謝の気持ち」を持つ方が、実は少数派なのかもしれない。

もちろん、お金の使い方は人それぞれだし、どこで買うかも自由だ。

それでも、他人が少しでも得をすることを嫌がる姿勢には、なんとも言えない気持ちにさせられる。


こうした心理の背景は「自分が損をしているのではないか」という感覚があるのだろうか。

得をする人がいるからといって、自分の状況が悪化するわけではない。

それでも、誰かが利益を得ることで、自分が何かを奪われたように感じてしまう人もいるのだろう。

もしくは、「対価は労働のみによって得るべきだ」という価値観が根強くあり、情報を発信するだけで収益を得る仕組みに対する不信感があるのかもしれない。

私はフリーランスとして、企業メディアや業界誌、自身のブログに記事を投稿している。文章を書き、それを読んでくれた人が価値を感じてくれることで、仕事が成り立つ。

そのため、情報発信者に対するリスペクトは強い。

だからこそ、「情報発信者という他人」が得をするのは嫌……という考えに違和感を覚えてしまったのだろう。


しかし、ありがたいことに、これまで私の記事やSNSを通じて商品を購入してくれる方や、一時帰国時にAmazonのほしいものリストを公開した際に贈り物をしてくれる方、noteからチップをくださる方にも出会ってきた。


彼ら彼女らは「私が得をすること」に抵抗がないどころか、応援の気持ちを表してくれる人たちだ。その存在に触れるたびに、私は胸が温かくなり、励まされる。

誰かの発信した情報を受け取りながらも、その人が少しでも報われることを拒む——そんな考え方で、生きる世界はどれほど息苦しいのだろう…(←完全に余計なお世話)

「他人の得」は「私の損」ではない。
おもしろい情報に出会ったときは素直に感謝し、陰ながら応援できるメンタルを持ち続けたいなと思う。

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ふくちゃん
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