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「海外に行けば人生が変わる」を当事者が考える
「海外に行けば人生が変わる」という言葉を時々ネットで目にする。
「海外旅行」「海外留学」「海外移住」を通じて「人生が変わる!!」は、なんとも抽象的な主張だと思いながらも、
「私の人生は変わったのだろうか?」
と考えさせられる。
【結論】
自分の根っこの部分は国境を越えたくらいじゃどうにもならない。
オーストラリアで暮らして20年以上が経った。
確かに、住む場所は変わった。
日常の風景も、言語も、人との関わり方も日本にいた頃とは違う。
しかし「人生変わった!」と叫びたくなるようなドラマチックな瞬間は特になかった。
これは…..もしかして、人生が変わった?とぼんやりと感じたのは「働き方」と「関わる人」を変えたときだった。
フリーランスという働き方を選んだことで、時間の使い方が変わり、日々の決断も増えた。その結果、自分の生き方を主体的に選ぶようになり、それが人生を変えたと言えるのかもしれない。
また、海外で暮らすことで日本では出会えなかった価値観を持つ人々と関わるようになった。彼らとの交流が、視野を広げ、考え方を柔軟にしたのは間違いない。
しかし、海外に出たこと自体が私の人生を変えたわけではない。
日本にいたままでも、環境を変え、関わる人を変えれば、同じような変化は得られただろう。
海外に行けば人生が変わるのではなく、自分の選択が人生を変えるのだと思う。
また、コミュ障気味の性格や家に引きこもりがちな傾向は、海外に出てもそう簡単には変わらなかった。
新しい環境に身を置いても、積極的に行動しなければ人間関係は広がらないし、内向的な性格が急に外交的になるわけでもない。
場所が変わっただけで自分の本質が変わるわけではないのだ。
一方で、海外旅行をするたびに、日本食の素晴らしさには気づく。
ふだん当たり前のように思っていた味が、異国の地では特別なものに感じられる。オーストラリアで生活していても、日本食が恋しくなり、日本の味を求めてしまう。この感覚は、海外に出たからこそ得られたものだろう。
結局のところ、人生は自分次第。
海外に行けば人生が変わるのではなく、「どう生きるか」を考えたときに変わるのだと思う。
海外に出ることでそのきっかけが生まれることは確かだけど。
「海外に行けば人生が変わる!」と期待しすぎず、肩の力を抜いて楽しむくらいがちょうどいいのかもしれない。
▼こういう傾向はオーストラリアで生活するようになってから強くなったような気が、、、、
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