マガジンのカバー画像

文化人類学カフェ便り

20
※2010年7月から京都府舞鶴市の特別養護老人ホーム「グレイスヴィルまいづる」主催事業である「シリーズとつとつ」(ダンサー 砂連尾理・哲学者 西川勝・文化人類学者 豊平豪が協働し…
運営しているクリエイター

2020年3月の記事一覧

文化人類学カフェ便り2014年2月

「教えること」

 父親が熱心なテニス愛好家だったので、中学に入ると僕はセミプロのレッスンに連れていかれました。テニスは好きだったけど、レッスンはただつらいだけ。上達している気もしません。中学生のぼくにわかったことはコーチがうまいこと、すなわち彼が「テニス道の先輩」であるということだけでした。

 でも、高校に入ったとき、そのときのレッスンが腑に落ちる瞬間が訪れます。「あの人が言っていたことはこれ

もっとみる

文化人類学カフェ便り2014年1月

「たのしみ/たのしむ」

 ぼくは、大仰にも文化人類学カフェのマスターという肩書をいただいておりますが、カフェを開くに際して、一応のオチを考えているわけです。

 でも、「文化人類学カフェとは大人の雑談」とえらそうにいっている以上、考えていた着地点から遠く離れたところを話がふわふわ浮いてしまって「はて、どんな 風に終わればいいのかしらん」と途方にくれることも多いです。2013年12月11日の人類学

もっとみる