見出し画像

大槌町地域おこし協力隊 福島隊員活動報告(2024年7月号)

福島です。猛暑か豪雨かの2択しかないような日々が続いていますね。車内に粘着で取り付けていた小物が"熱さ"で取れてしまいました。「やませ」がくる日は今後あるんでしょうか……。
聡明な読者の皆様は今回からタイトルが長くなったことにお気付きのことかと思います。「活動報告X年X月」だけだと誰の何の記事かわからないなと1年とちょっと経った今気付きました。また「福島」だと地名か人名か分からないのもあり長くなりました。心機一転に遅いということはない、ということで一つご容赦ください。
7月の活動を報告します。最後までお読み頂けると幸いです。
(写真はさんずろ家さん)


緩衝帯整備(7月号)

ひとまず、Googleのストリートビューを御覧ください。学校の周囲にある道路のデータです。
立派な竹藪が茂っていますね。画像右下端には、石碑と石碑を保護するパイプが見えます。左側に見えるL字の道路ですが曲がった先が見通せていません。

~整備後~

バーーーン!!!すっきり!!!!!
ちゃんと同じ場所の写真です。その証拠に写真右下に石碑とパイプが映り込んでいます。あまりの激変ぶりに「がっはっは」という山賊のような笑い声が出てしまいました。
ご覧の通り大変丁寧に整備してくださったので、誰でも安心して歩けるようになりました。地権者の方もこの仕事ぶりに心を動かされたそうで、他に持っている土地の整備も自費で依頼したいと仰っておりました。私は「地権者が自力で整備できる状態にする」というのが本事業の目標の1つであると考えていますが、「整備事業の成果を見て頂くことで住民間での整備の機運を高める」という更にレベルの高いことに繋がり大変嬉しく感じています。

勿論町内の各所で同様の整備が進んでおり、近隣住民からは熱い応援のお言葉を頂いております。この事業を通して緩衝帯整備が盛り上がることを引き続き願っています。

鳥獣被害対策協議会

毎年開催される鳥獣被害対策協議会が今年も開催されました。この協議会は1年目の私が事前準備から携わった初めての業務であり、思い入れの深い会議です。そしてその協議会の開催時期が今年もやってきたということで、あれからもう1年経ったのかと驚くばかりです。

初めてのファイル作成で緊張し、四角の縦線が歪んでいる

内容に関しては昨年と基本的に同じですので、昨年の資料を参考に作成しました。「昨年より資料を理解できている……!」と成長を噛み締めながら作成を進め、当日を迎えました。

今年も看板を書きました

会議なので内容については伏せますが、緩衝帯整備事業など町が新しく始めた事業について特に話題となり、良い意見交換の場になったのではないかと感じています。来年は鳥獣被害防止計画の更新もあるため、より濃い内容になるものと考えています。

子鹿はどこだ

「子鹿が元気無くてずっと動かないんです……」という通報を受け、現場に向かいました。しかしそこに子鹿の姿はありません。通報者と一緒に周囲を探すと、どこからか甲高い子鹿の鳴き声が。でもいません。どこだ……どこだ……。

かわいいもんですねぇ、と子鹿を見守る

水路の中だ!
どうやら弱っていた訳ではなく、「休んでいて(通報時)、元気になって動いたら(私出動)、水路に落ちちゃった(私到着)」という状況だったようです。生まれたばかりのせいか、全然人間のことを気にしません。
ただ水路にはシカが脱出できる段差はないため、このままでは確実に死にます。そこで……。

バタバタ バタバタ

MOMIJIの方に捕まえて頂きました。想像より遥かに原始的な方法に驚きつつも、子鹿は無事上陸。その後子鹿は駐車場で草を食み、そのままどこかへと姿を消しました。もう落ちるんじゃないよ~~~。

9年H組、ハクビシン先生

大槌町の学校では地域のことを学ぶ「ふるさと科」という授業があります。農業のことや方言のこと、震災のこと等、生徒自身が興味を持っているものについて詳しい人に話を聞くというものです。
ある日、私にふるさと科の講師を引き受けてくれないか、というご連絡がありました。今年は野生動物について調べている生徒さんがいるとのこと。即快諾。このような貴重な経験は私にとってもありがたい話です。

当日。
学校に向かうと明らかに緊張している生徒さんが出迎えてくれました。未成年と話す機会なぞ普段全く無い私ですので、こちらも緊張します。
いざ授業開始。授業と言っても生徒さんの質問に答える一問一答方式のような形式で進みます。さすが自分でテーマを選んだ生徒さんなだけあって、事前に用意していた質問だけでなく、随時気になったことについても質問して頂きました。「北海道にいる動物って本州とだいぶ違うけどなんでですか?」という鋭い質問も飛び出し、大変有意義な時間を過ごさせて頂きました。
頂いた質問すべてにお答えできましたが、「分かりやすく答えられたか?」という点については些か気掛かりです。相手がどの程度知識を有しているかを把握していない状況で教えるって難しいですね……。この点については次回の機会があればより改善したいです。

最近の学校が綺麗なのか、自分の記憶があやふやになっているだけなのか

笛は高いのを買った方が良い

7月30日(火)~7月31日(水)、岩手労働基準協会釜石支部にて玉掛け技能講習を受講して参りました。「玉掛け」とは下のイラストの人のように、「クレーンと荷物をワイヤーで繋ぐ技能」だと思って頂ければ概ね合ってます。

そんな工事現場や工場でよく使われる技術である玉掛けの講習を、なぜ鳥獣対策に携わる私が受講したのか。その切っ掛けは先月実施したフェンス構築業務です。この構築したフェンスの部材は斜面上の現場までトラックで運びましたが、実はトラックが通るための道作りから始まっていました。その様子を見て、「これ……クレーンで運べたら楽じゃないか?」「でも運べるかどうか判断するにもその知識がないな……」と感じました。もし自分に知識があればより良い提案ができるようになると考え、専門外の分野ではありますがこの度受講した、という次第です。

窓口への通路が想像よりだいぶ細かったため思わず看板を二度

講習は座学2日と実技1日の合計3日間です。テコの原理やモーメント、重心や摩擦係数など懐かしい言葉が飛び出します。この手の勉強は中学生か高校生ぶりでしょうか……。学校を卒業しても勉強を避けては生きて行けぬことを感じながら受講しました。

2日目の最後には少しだけ実技の時間があり、笛を吹く練習をしました。他の受講者の皆さんは流石ヘルメットに「◯✕建設」といった文字が書いてあるだけあって慣れていらっしゃいます。「ピィィィイーーーッ!ピィイッ!!!」とキレのある音が会場に響きます。一方安物の笛を咥えた素人の私からは「ピ---!!!」「ぽへーーぇー!」という間抜けな音が鳴ります。変な音が鳴ると集中が乱されるので、ちゃんとした笛を買えば良かったなとちょっと後悔した日になりました。

因みに最終日は8月1日のため、実技編については来月の月報をお待ち下さい。果たして福島は合格できたのか!?乞うご期待!(月報を書いている今現在で合否が出ていないので不合格だったら笑ってください)。

以上で今月の活動報告を終わります。
最後までお読み頂きありがとうございました。

出張リスト

7月11日(木)@岩手労働基準協会釜石支部。玉掛け技能講習の申込みのため。
7月30日(火)@岩手労働基準協会釜石支部。玉掛け技能講習受講のため。
7月31日(水)@岩手労働基準協会釜石支部。玉掛け技能講習受講のため。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?