2023年7月 活動報告
福島です。私は義務教育で『北東北の太平洋側は「やませ」で涼しい』と習いました。宮沢賢治があの有名な詩で『サムサノナツハオロオロアルキ』と詠んでいますが、遂に話でしか知らない冷夏を味わえると思っていました。
皆さんご存知の通り全国的に記録的な猛暑ですね。歩くこともままならない夏を味わっています。
という訳で7月の活動報告です。最後までお読み頂けると嬉しいです。
自走式草刈機体験
(正確には6月30日ですが)小鎚地区に導入された草刈機のデモンストレーションを見学しました。6月の活動報告にも書きましたが、まさに草刈り作業に携わったばかりだったので非常にタイムリーな機会でした。
会場は町内の公園の端っこ、腰くらいの高さまで雑草が生い茂る場所。そしてそこに鎮座する自走式草刈機。壁のようにそびえ立つ雑草もなんのその、「最初からそんな雑草は無かった」と言わんばかりの見事な草刈りを元気なエンジン音を響かせながら披露していました。私も体験させて頂きましたが、簡単操作にも関わらず「ゆっくり歩く」くらいのスピードでどんどん刈れるため、その爽快感に楽しくなってしまいました。
先月草刈り作業をお願いしたシルバー人材センターの方も見学されており、この自走式草刈機と人力(手で持って左右に振る一般的な草刈機)の利点・欠点について意見交換しました。草刈りすべき場所が無数にある大槌町に草刈り革命を起こせるのか楽しみです。
時報のようにクマが出る
連日クマが出ることにすっかり慣れましたが、「1時間に1回クマが出る」という事態が発生しました。しかもほぼ同じ場所。
住宅がすぐ近くにある通学路ということで警察の方も非常に警戒されてました。「通報を受ける→出動→探すがクマが逃走済み→警察の方と情報交換→役場に戻る→通報を受ける→……」ということを繰り返すこと数回、遂にクマの姿を捉えました。我々に気付いたクマはのそのそと茂みへと姿を消しましたが、その方向にも住宅が。警察の方と連携して周囲への注意喚起を実施しました。
クマの姿は消えましたが心配だったため改めて現地を確認。周囲の状況を確認すると、住宅街ではあるもののクマが移動するのに都合がいいようなヤブが点在していました。
「如何にもクマが潜んでそうなヤブだな……」と念のため笛を吹くと、ヤブの中から「巨大な"何か"が驚いて走り去る音」が。
…………ヤブ、危ないですね。
ところで、連日クマ騒動が続いていた大槌町ですが、ここ最近は一気にクマの通報件数が減りました。「クマが暑すぎて動かないんじゃないのか」という話になり調べてみたところ、やはり暑い時は森の中で休んでいるようで(小池ほか、2020)、もしかしたら大槌でも同じなのかもしれません(ただ、暑い日は人間も活動しなくなるため、そもそも目撃する人が減っている可能性もあります)。
「夜になるとクマが来るんだ」「クマが米袋を盗んでいった」という相談も寄せられており、先日は物損被害も生じました。引き続き被害軽減に向けて活動して参ります。
鳥獣被害対策協議会総会開催
見出しが漢字ばかりで非常に読みにくいですが、鳥獣被害対策の協議会の総会が開催されました。これは何かと言いますと、大槌町役場だけでなく、大槌町の被害対策に関係する行政職員、各組合、地域の方など色々な方が一同に集まる、言わば「被害対策のオールスター会議」です。
実は7月の多くの時間をこの準備に費やしておりまして、総会で使用する昨年度の決算や今年度の予算、他諸々の資料を作成していました。資料作成のためには過去の業務資料を読み込む必要があり、この準備を通して資料の読み方がどんどん分かるようになってきたのを自分でも感じます。業務資料の様式がすべて規定で同じように管理されていることが初心者の私には非常にありがたい……!
総会はつつがなく終了。無事に終わったことは当然嬉しいのですが、皆さんから顔を覚えて頂けたことが嬉しかったです。
準備に結構な時間を費やしたのに細かいことを書けない&地道な事務作業だったため報告にまとめると短くなってしまいましたね……。
出張!ハクビシン対策
無事に協議会の総会が終わった際に、農業普及センターの方から「釜石にある圃場がハクビシンに狙われそうなので見て頂きたい」とご相談頂きました。非常に光栄ですお任せくださいと即答し、お話を伺うことに。「釜石にある農業入門塾で使っている畑に電気柵を張っているが、シカ用なので恐らくハクビシンには無力。今のところ被害は無いが、そろそろハクビシンが好む野菜が収穫時期なので、その時期だけでも対策したい」というお話でした。そろそろ収穫時期ということであれば少しでも早く対策した方が良いため、週明けに早速圃場にお伺いしました。
圃場は想像以上に綺麗に整備されており、私もここで野菜を作らせてほしいくらいでした。さすが農業入門塾の圃場……。ただ伺っていた通り電気柵はシカ用であり、ハクビシンなどの中型獣には効果があまり期待できない状況でした。資料をお見せしながら対策の方針を調整し、後日一緒に対策することになりました。
そうです、こんなこともあろうかと資料を用意しておいたのです。地形や電気柵の状況に応じて最適なご提案ができるよう、色々なパターンを想定して事前に対策案を練っておりました。段差や障害物も特に無い非常に理想的な地形でしたので、丁度用意していた材料費の見積もりの概算をそのままお見せできました。やはり準備はいくらあってもいいですね……。
どんな対策になるのかは次回の月報で御報告します(この報告を書いている現時点で対策は明日なので)。良い対策になるよう頑張ります。
余談
ちおこメンバーとのタコパ
久々にちおこメンバーが集まる集会があったので、終了後にタコパをしました。色々な地域出身の方が集まるちおこのため、「キャベツ買おう」「キャベツはお好み焼きでしょ」「いやたこ焼きにキャベツ入れるから」という地域差を感じるトークが勃発。自分はキャベツ無しの地域の人間(というかたこ焼きにキャベツを入れるという発想すら無かった)ので、そういう考えもあるのかと新鮮でした。揚げ玉入りを初めて食べましたが美味しいですね。地域やご家庭のローカル常識の比較が面白いので、色んな方が入り混じっただけでエンタメになるんだなと思うタコパでした。
AIとの出会い
今話題の……と言うにはだいぶ旬が過ぎた「ChatGPT」のアカウント(無料版)を作りました。というのも、VBA(オフィスソフトのプログラミング)を触る必要が生じたのですが、ずっと避けてきたので独学で調べてもあまり進捗が芳しくなく時間がただ過ぎていくばかり。そんな時に、「~~~するVBAを教えてください」と質問するとそれっぽいコードを生成してくれるという話を思い出し、遂に文明の力に頼ってみることになった、という次第です。
半信半疑でやってみるとみるみるうちにコードを生成してくれ、自分が数時間かけても分からなかった問題が即解決。すげぇ!!!!これが文明!!!!!と初めて蒸気機関車に乗った人みたいな反応を思わずしてしまいました。これは人間が要らなくなるなぁ~~~と思い、手始めに自分の専門テーマであるハクビシンのことについて聞いてみることにしました。しかしこれほど高性能な機械が広まったのなら、お役目御免となった私は転職を検討した方がいいのかもしれない……。
自分……まだまだ働けそうですね……。
学名まで入れたらそれっぽいことを教えてくれるようになりました。おや?と思うところがまだあるので、ハクビシンという一点においてはまだ私はChatGPTには勝てているようです。今日調べたら学習して直ってるかもしれませんが。機械に負けぬよう引き続き勉強頑張ります。
以上、7月の活動報告でした。最後までお読み頂きありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?