ワークとライフに役立つネット記事(17)~元社畜リーマンの等身大育休エッセイ
今回の記事は、「育休を知らなかった社畜」を自認するパパが、同僚から制度を教えられたままに会社初の取得を申し出、上司から期間を問われて反射的に「1年」と答えてしまい、後に引けなくなったところから始まる長期育休ライフ体験を紹介するものです。
何の予備知識もなかった人目線の長期育休体験記は、とても新鮮に感じました。
記事の中では、これから育休を取得する人へのアドバイスとして、「市役所へ遊びに行く癖をつける」という項目があります。
「仕事が忙しかった人ほど行った方が良いです。行政の発信力の弱さに愕然とすると思います」
「マジで知らないことばっかりで「損してたなぁ…」てなるはず」
「市役所には今も通っていて、知ると面白いことがいろいろあり、せっかく税金払っているんだから使い倒そうという感じで通っています」
長期育休を経験した男性の視点が、市役所の業務改善のヒントをもたらす可能性を感じさせます。
男性職員が長期育休を取得することは、組織に新しい知見をもたらす大きなチャンスと捉えることができます。
「法律があるから」「時代の流れだから」「仕方なく」対応するのではなく、マネージメントとして戦略的に位置付け、積極的に長期取得を勧奨し、一時的に人が抜けても回っていく組織作りを意識的に追求すべきと私は考えます。
病気や介護も含め、仕事の全部または一部を中断せざるをえない職員は、常に一定数います(私は妻の闘病の際に2年間専業主夫でした)。にもかかわらず組織がフォローできなければ、その人達は退職してしまい、業務に習熟した人材を失うことで組織も大打撃を受けます。この観点からは、周囲が「甘えるな」「迷惑だ」などと捉えることは、全く事態が見えていないといわざるをえず、マネージャー層が同程度の認識しか持てないような組織であれば、人手不足社会の中で確実に自滅します。