ワークとライフに役立つネット記事(44)~「嫌いな部下」の能力を最大限に引き出す

 今回の記事は、上司は部下に対する「好き嫌い」の感情に囚われてはならない、と論じるものです。

 人と人の付き合いにおいて、相性や好き嫌いの問題は避けることができません。相性の良い、好ましい人とだけ付き合って終われるなら、人生はイージーモードでしょう。しかし、少なくとも、一定の目的を有する社会組織においては、その目的達成のために組織が存在するわけですから、仲良しグループではいられません。
 にもかかわらず、組織を動かしていくリーダー層が、組織の存在意義を忘れ、個人的な好き嫌いの感情に囚われ、相性の良い(自分と同質の)部下ばかり取り立てるようなことをしていては、絶対に組織力は発揮されません。多様な人材を活かせず、新しい発想も生まれず、流れない水のように必ず腐敗していきます。

 人口減少社会の中で、地方公共団体には、昨日あるがごとく今日あるような、内向きの発想で安閑としている余裕はありません。人材を選り好みできる立場でもありません(むしろ選ばれなければ終わる)。今、目の前にある、現実のリソースを前提に、何とかするしかないのです。それがあらゆるマネジメントの出発点です。
 追い込まれた状況をピンチのままで終わらせるか、チャンスに転換できるかは、こちら側の問題なのです。