ワークとライフに役立つネット記事(34)~育休きっかけに“主夫”となった父親がいま伝えたいこと

 最近、この連載を読んでくださっている職員の方から、「所属の会議時間が長すぎる、1~2時間超えも当たり前で、非常に困る」というお話をうかがいました。
 私見ですが、会議の参加者が集中力を維持できる時間は、最大30分です。会議時間が30分を超え、しかも同一のテーマを論じ続けているとすれば、もはや参加者の殆どは中身を聞いておらず、ただ座っているだけです。意見の交流はなく、自説に固執する若干名による一方的な演説会に過ぎません。極めて非生産的で、害悪を垂れ流す場(パワハラ的な)に堕する、と私は思います。すなわち「時間泥棒」です。
 組織の生産性を最大限に棄損するのは、「無駄に多い参加者による無駄に長い会議」です。参加者を絞り込み、事前準備によりテーマと争点を絞り込み、後は判断だけ、となれば、30分でも長いくらいです。
 それぞれの所属、それぞれの階層にて、真剣に、自分たちの時間の使い方を見直してください。特に、会議を仕切る権限を有するあなた。あなたが真っ先に、時間泥棒になっていないかを自省してください。

 さて、話はがらりと変わり、今回の記事は、育休をきっかけに「主夫」を選択した男性へのインタビューを通じて、男性の育休に求められることを考えようというものです。

 ここで話されていることは、とても分かります。
 小学校に上がるまでの子育てって、マジで大変なんですよ(しみじみ)。まあ、小学校に上がれば上がったで、別の大変さがあるんですが(笑)。それに比べれば、言葉が通じる相手とスケジュールどおりにこなせばよい「仕事」なんて、どんだけ楽なのかと。

 現在50歳代である管理職の男性には、育児の苦しみと(そうであるがゆえの)喜びを直接体感した人は、非常に少ないでしょう。それは、たまたま、あなたが育児をしなくても許される社会環境、家庭環境だったのです。しかし、あなたの部下は、男女問わず、子どもがいれば育児から逃げられません。パートナーも社会も、逃げることを許しません。ですから、育児の苦しみと喜びをじっくり体感できる時間が確保できるよう、特に孤立しがちな男性(パパ)に対して、しっかりと支援してあげてください。そのためにこそ、あなたのマネジメント能力を発揮してください(時間泥棒の会議などもってのほか)。
 このことは、必ずや、市民の目線で業務を改善するための大きなヒント(気付き)を組織にもたらすと、私は確信します。