ワークとライフに役立つネット記事(48)~謙虚で胸襟を開く人こそリーダーにふさわしい
この連載も今回を含めて残り3回です。
ラスト3回は、総括的なテーマを取り上げて締めたいと思います。
まず、今回紹介する記事のテーマは、「リーダーが信頼される方法」です。
「他者から信頼してほしければ、まず他者を信頼せよ」
言葉で言うのは簡単ですが、とても難しいことです。
実際、社会には悪意ある者も多々存在する中で、相手を信頼すると決めることは、正に「飛躍」です。そして、受け入れてくれるだろうと信頼しなければ、自分の弱みを見せることはできません。
組織の中で力を与えられた者ほど、その地位にしがみつき、猜疑心に囚われ、スキを見せず、ささやかな異論も排除し、力の誇示による恐怖支配に走りがちです。
しかし、私たちが組織を作って集団で行動するのは、その組織の目的を達成するためです。組織の目的の社会的な価値が高ければ高いほど、メンバー一人一人の小さな力が組み合わさることで、社会に大きな成果をもたらします。そして、富山市という組織の目的は、「住民の福祉の増進を図る」(地方自治法第1条の2第1項)という、極めて高いものです。
組織内権力の保持など、社会全体から見れば、極めて矮小な問題です。
メンバー一人一人の中で、組織の目的がきちんと「腹落ち」していれば、それぞれが出せる力を出し合い、組み合わせて成果を生み出すという、同じ方向を向いた仕事ができるはずです。
組織のリーダーやマネジャーの役割は、メンバーに「組織の目的と仕事の意義を腹落ちさせる」ことにあります。そのためには、メンバーから「あの人の言うことは、綺麗ごとではなく、本気なんだ」と思われなければなりません。
メンバーを信じ、一人一人の心に届くことを信じて、虚飾のない「自分」をさらす。
そのようにして初めて、メンバーからの継続的な信頼を得られるのではないでしょうか。