ハンディターミナルを使って棚卸(2)
以前は、紙とクリップボードを持ち歩いて商品在庫を記録していましたが、現在はハンディーターミナルを利用するようになりました。
今回は、そのつづきです。
記録はどう残り、どう確認するのか
ハンディーターミナルでピッピッとやって、商品の在庫を記録します。
記録が終わったら、データを送信します。
送信されたデータは、ファイル共有サーバにCSVファイルで保管されます。
そして、このCSVファイルたちが日々増えて溜まっていくことになります。
記録内容を確認するには、ExcelやテキストエディタでCSVファイルを開いて中身を見ることになります。なかなか面倒です。
そして、1日1ファイルになっているので、複数の日に渡って確認したい場合は、その日数の分だけファイルを開いて見比べることになります。
なかなか面倒です。
紙の在庫表だったころは、手書きなので記録するのに手間がかかりました。
しかし、1日分全体を俯瞰するのは簡単ですし、過去のものはファイルに綴じておけば、めくって数量の推移を確認したりできました。
なんだか、紙のほうが確認しやすかったなぁ。。。 orz
と、このまま終わるわけにはいかないので。。。
kintone アプリをつくった
在庫データを放り込むためのアプリを kintone で作りました。
CSVファイルに含まれない情報は、商品マスタアプリから取得したり、自動計算したり、しています。
1日分の記録を見る
kintone アプリでは、紙の在庫表での1行1行が、1レコードになっています。なので、レコード一覧が 紙の在庫表に近い格好です。
日付(記録した日)で絞り込んで、棚卸1日分のレコードだけを表示すれば、まさに紙の在庫表1枚分ですね。
商品別の在庫数の推移を見る
複数の日付(記録した日)に渡って、同一商品の数量を追いかけることで、在庫数の推移を確認できます。
これを kintone で実現するため、クロス集計表を利用しました。
これを見ながら、
「この日に無くなってるな」
「この日に生産して在庫が増えてるな」
「しばらく在庫が減ってないな、注文きてないのかな」
「しばらく在庫が減ってないな、賞味期限 大丈夫かな」
といったことを考えられます。
各項目の合計欄は、意味をなさないので無視します。
商品別の在庫数の推移を 賞味期限別で見る
商品別の在庫数の推移は見えましたが、賞味期限までは見えませんでした。
注文に対して出荷するには、残りの賞味期限が十分あるとか、同一商品では賞味期限が早くくる順(=生産した順)に出荷するとか、気にする点がいくつかあります。
このため、先ほどのクロス集計表に もう1項目「賞味期限印字」を追加して、賞味期限別に数量を分けてみます。
日付(記録した日)・商品コード・商品名・賞味期限印字の4つで分類したいのですが、設定画面の「分類する項目」は、3つしか選択できません。
そこで、文字列(1行)フィールドで自動計算にしておいた「コードと品名」を使用します。商品コードと商品名をくっつけたフィールドを使用することで、商品名も表示しつつ商品コード順に並べることができます。
これを見がなら、
「賞味期限は大丈夫だな」
「賞味期限の早くくる順に正しく出荷しているな」
「賞味期限の記録が間違っとるな、OCRの設定を見直そうか」
といったことを考えられます。
この表でも、各項目の合計欄は、意味をなさないので無視します。
おわりに
kintone で2種類のクロス集計表を使用することで、商品ごとや賞味期限ごとで、在庫数がどのように推移したかを確認できるようになりました。
実際のアプリでは、商品数が多いので商品の分類(部門フィールド)ごとに分けた複数のクロス集計表を使用しています。
見かたも変わりました。以前は紙をチラチラめくって見比べていたのが、マウスホイールの回転とスクロールバーの移動になりました。
ここまで、ハンディターミナルで記録作業がラクになり、集まったデータを kintone で見やすくまとめることができました。
ただ、kintone で「ファイルから読み込む」を毎日やるのも ちょっと面倒です。この部分をどうしたかの話は、↓↓↓こちらです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。