教師になる前(高校時代)⑨
両親に「来年に向け、悔しさを噛み締めて来る」と言って早稲田キャンパスに向かった。まず文学部へ。予想通り受験番号なし。その後教育学部へ。数多の合格の受験番号が掲示板に掲示されていた中、自分の受験番号がすぐに目に飛び込んできた。
俄には信じ難かったので、見る角度を変えて見た。左斜め45°、真正面、右斜め45°と見て、間違いなくあると思ったので、アンケートを取っていたお姉さんに「あの〇〇〇〇の番号があるような気がしますが、あるか見てもらえます?」と言ったら、「ありますよ」と言われ「ありがとうございます」と告げ、すぐに手続きのカウンターへ行った。
カウンターにいる担当者に「あのー、外の掲示板に僕の〇〇〇〇の番号がある気がするのですが、一応、確認していただけますか?」と告げると「ありますよ。おめでとうございます!」と言われ「僕が受かっていいんですか?」と私。「いいんです」と担当者。「ありがとうございます」と言った後、公衆電話(今は携帯があり便利だが、不便だったからこそ記憶に刻まれている)へ行ったら長蛇の列。私は、少しでも早く伝えたくて、小雨の中、高田馬場駅まで走った。
親よりも先に学校に電話した。知らない先生が電話口に出て「おめでとう」と言ってくれた後、担任に代わった。担任は開口一番「お前が受かっているわけないだろ」、私は「間違いなく受かりました。僕もこの1ヶ月毎日頑張って勉強しました」と言ったところ、「それを3年間してきた奴がたくさんいるんだ。のぼせて事故に遭うな」と言われて電話を切られた。いい思い出である。