本当の質を決めるもの

 学生時代、私は勉強を頑張っていたほうだと思います。真面目に宿題をやり、目標があったときには予習や復習をしていました。特に数学には、自信がありました。

 私のノートには、似たような問題であっても、必ず説明文を挟み、答えを導き出していました。

「例: (x+y)^2 =4 において
  
 ここで、x+y を Aと置くと… 」

 どのような問題であっても、面倒くさがらず、このような説明文を愚直に書き、ただひたすら繰り返して解いていました。この方法で偏差値がかなり上がっていました。私に数学の面白さを教えてくれた先生のおかげです。

 
 その私のノートは、周囲の人に回されるようになりました。写さしてくれとお願いされたからです。

 
 そうしていった結果、私の行為は周囲の好感を得るためとなってしまい、嫌がらせを受けるようになりました。

 
 卒業をするときには、気付いたことがあります。
勉強の向上のさせ方です。私自身が体験したものですので、自信を持って言うことが出来ます。

ノートを、自分はもちろんのこと、他人が見ても解りやすい内容となっていたことから、私は、

自分に対して、親切に勉強をしていた。

と、言えます。

だから、勉強に躓いている子どもがいたら、

「自分に親切になることだよ」

と、伝えてあげたいです。

どんなに難しい公式に当てはめる" やり方"よりも、如何に自分に対して、親切な方法で勉強をするかという"工夫"の方が伝わりやすそうだからです。

 勉強は教科書に書いてある答えを求めるものばかりで、とても退屈です。私のノートを写して終えていた人は、そこまでしか見えていないのだと思います。

 同じものを見ているはずなのに、見えるもの・気付くものが違うのは、怖いなと感じました。

【人生に
  どんな矛盾も
     つきまとう】

【矛盾さえ
  本質見れば
     美しい】

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