難病紹介 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(指定難病45)
気管支喘息やアレルギー性鼻炎をもっている患者で、白血球の一種である好酸球が異常に増加して体の様々な場所の細い血管に炎症(血管炎)を起こし血液の流れが悪くなって種々の臓器の障害を生じる病気。早期に炎症をとる治療を行うことで血管炎が抑えられて症状も改善するが、末梢神経の障害によるしびれは長く残ることがある。また、治療を弱めたり中止したりすると、しばしば再発するので慎重な観察が必要である。日本で現在医療機関を受診し治療を受けている患者数はおよそ2000人。年間新規患者数は約100人と推定されている。40~70歳に好発し、実際の患者の平均年齢は55歳くらいであり、男女比は1:1.7でやや女性に多い病気。アレルギー疾患(ほとんどが気管支喘息、時にアレルギー性鼻炎)を持っていて、その治療に難渋して再燃や再発を繰り返している患者に多く発症する傾向がある。原因は不明。一時、ロイコトリエン拮抗薬を服用している患者に多いことから、この種の薬剤によって誘発される可能性が指摘されたが、因果関係は証明されていない。白血球の一種である好中球に対する抗体(抗好中球細胞質抗体:MPO-ANCA)が約50%の患者にみられ、これが病因に関与している可能性が考えられているが関連は不明。家族内発症をほとんど認めないので、遺伝的要素はほとんどないと考えられる。もともとあった気管支喘息が悪化して発作の回数や強さが増し、全身の血管の炎症によって体重減少、発熱などがしばしば見られる。血管炎による末梢神経障害によって手足のしびれや麻痺(動きが悪くなる)が多くの患者で見られる。その他、皮膚の血管炎による出血班(紫斑)などの皮膚症状、肺の病変による咳や血痰、心筋の障害による動悸や息苦しさなども見られることがある。また、腸の血管炎による腹痛や消化管出血、脳や心臓の血管炎による脳出血・脳硬塞、心筋梗塞、などの重篤な合併症も起こることがある。
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引用:希少難病ネットつながる理事長 香取久之
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