新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎(指定難病98)

新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎とは新生児期、乳児期に、ミルク、母乳をはじめとする原因となる食物をとりはじめてから、何度も吐く、血便が出る、体重が増えなくなる、下痢が長くつづくなどの症状が出る病気。以前はほとんど知られていなかった病気だが、西暦2000年前後から急に増えてきた。診断がむつかしいので、なかなか原因がこの病気だと分からないことも多いのが現状。医学会で正式につけられた病名は、“新生児-乳児消化管アレルギー”と言うが、よく見られる食物アレルギーとの混同を防ぐために厚生労働省難治性疾患克服事業においては、“新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎”と呼ぶことにしている。普通の食物アレルギーは血液の食物IgE検査や皮膚テストで原因食物を特定しやすいが、この病気はIgEが関係のない全く別の病気であり、原因を見つけるには原因を一旦除去して症状が消えるのをみて、その後また食べてみて症状が再度出現するところを確認する方法が最も確実。新生児-乳児食物蛋白誘発胃腸炎は年間2000名以上が発症している。発症は乳児期のいつでも起こり得るが、嘔吐と血便が同時に起きるタイプは生まれてすぐのころに多い。逆に嘔吐や血便はないが、体重が増えないタイプは乳児期全般に発症時期がある。特にこのような人が起こりやすいという特徴は今のところはっきりしていない。原因の食物は牛乳や乳製品、牛乳由来ミルクが95%と最も多く、母乳が20%、米、大豆が10%、卵が数%、それ以外の食物は1%以下。原因を特定するのは、なかなかむつかしいこともある。原因を取り除いても長いと数週間症状が消えないこともある。原因を毎日摂取していても2週間程度無症状でその後症状が出ることもめずらしくない。これはこの病気が即時型の食物アレルギーと全く違っていて、ゆっくりした反応である非即時型の免疫反応によって起きるからである。急に増えてきた原因だが、これまではほとんどなかった病気が急に増えたことを考えると環境要因が大きいと思われるが、いったい何が原因で増えているのかは分かっていない。普通の食物アレルギーと違って、両親や兄弟にアレルギー体質があることは多くない。

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引用:希少難病ネットつながる理事長 香取久之



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