メンケス病(指定難病169)

メンケス病とは生まれつき銅が欠乏する病気。食事中から摂取される銅が体内に吸収されず中枢神経細胞が銅欠乏に陥ることと、銅を必要とする酵素が働かなくなることで様々な症状が出る。平成22~23年度の調査では過去10年間で62名の患者がみつかった。発症率は男児出生100 万人当たり8.03 人(約12万人に1人)。X染色体劣性遺伝による病気で原則的に男児に発症する。銅を輸送する酵素であるATP7Aの遺伝子異常が原因である。
この病気は遺伝し、母親が保因者の場合男児の1/2に発症する(母親が保因者ではない突然変異例もある)。脳障害(発達の遅れや退行、けいれん、など)と結合織異常(血管壁異常による頭蓋内出血、膀胱憩室による尿路感染症、骨粗鬆症に伴う骨折、など)が重篤。診断のきっかけとしては頭髪異常(少なく、細く縮れ、色が薄い)が新生児期からみられる。根本的な治療法はない。生後2ヶ月未満で神経症状がみられる前から銅の皮下注射(保険適応はない)をすれば、神経症状の軽減が期待できるが、結合織異常には効果がない。生後2~3ヶ月以降から発達の遅れ、けいれんがみられるようになる。けいれんは薬物治療でおさまらず、次第に寝たきりになる。その他、骨折、下痢、頭蓋内出血、膀胱憩室などを併発する。感染症を契機に幼児期までに致命的になることが多い。感染症に罹りやすく重症になりやすいので、注意して早めに対応することが大事である。

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引用:希少難病ネットつながる理事長 香取久之



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