コフィン・ローリー症候群(指定難病176)

コフィン・ローリー症候群(Coffin-Lowry syndrome)は1966年Coffinらが記載したX連鎖性遺伝性疾患である。中等度から重度の知的障害を認める。他の症状として特徴的顔貌、低身長、骨格変形、先天性心奇形などがある。X染色体にあるRSK2 (RPS6KA3)遺伝子の変異が原因。出生4万人に1人程度といわれているが、未診断例も含めると実際にはもっと多い可能性がある。男性(染色体46,XY)はX染色体を1本しかないので基本的には男性が罹患する。乳幼児期に発達の遅れがみられる。女性保因者(46,XX)はX染色体が2本あるので無症状ないしある程度の知的障害をともなう。母親がRSK2 (RPS6KA3)遺伝子の変異の保因者の場合、その子どもが男児であれば50%が変異のあるX染色体を引き継ぐので、罹患する可能性がある。疾患に対する特別な治療薬はない。早期からの療育訓練が重要。症状・合併症に合わせた治療を行う。刺激誘発転倒発作はてんかんではないが、抗てんかん薬やセロトニン再取り込み阻害剤などが有効である。転倒して頭部を打撲することがあり、保護帽が必要である。重度の場合、車いす移動を余儀なくされる。周囲の十分な注意が必要。てんかんを発症した場合は一般的な抗てんかん薬治療を行う。側彎症の程度が強い場合は、コルセット装着など整形外科治療をうける必要がある。多くの患者は健康にすごすことができるが、合併症に注意が必要である。その児の発達状況に応じた特別支援教育が必要となる。

疾患の詳細はリンク先をご覧ください。

引用:希少難病ネットつながる理事長 香取久之



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