においの源。
明日、2月1日は「ニオイの日」だそうですが、マスクをする機会が多くなったせいか、最近周囲の匂いを感じづらくなったような気がしています。
今日ご紹介するのはこちら▼
『におい山脈』椋鳩十 作 / 梶山俊夫 絵
『大造じいさんとガン』『片耳の大鹿』をはじめ、動物を題材にした作品でいまなお多くの読者を魅了している椋鳩十。
そして『くじらのだいすけ』やブラティスラヴァ絵本原画展で金のりんご賞を受賞した『かぜのおまつり』など、その独特の筆致で多数の絵本を手掛けた梶山俊夫。
このふたりが強力なタッグを組んで出来上がった作品が『におい山脈』です。
人間による自然破壊で住処を失った動物たちは、人間が捨てたゴミを集めて山を作ります。町がきれいになったと喜んだ人間たちは、またゴミを捨てて......いつしか巨大なゴミの山脈ができてしまいました。「自分たちが地球の上の王様だ」と勘違いした人間の愚かさが力のある文章でつづられています。我々が消費し、ゴミとなったものはどうなってしまうのか。環境問題について考える、ひとつのきっかけを与えてくれる名作です。
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