ザ・リッツ・カールトン東京 パート2
2007年にオープン以来、東京の我が家と、、、、勝手に思っているホテル。六本木の東京ミッドタウンにある、ザ・リッツ・カールトン東京は都心なのに目の前はひのき坂公園と緑豊かな環境にある。美術館、レストラン&ショップなども集まっている。東京で最も高いビル、高さ248メートルのミッドタウン・タワーの45階から53階に位置し、東京で一番立地が高いところにあり、そして高いホテル。
どうして分かってしまうの?ザ・リッツ・カールトンのスタッフには目が何個ある?!
ザ・リッツ・カールトンに泊まるたびに不思議に思う「どうして私の好みを知ってるの?」「何も言ってないのになぜ持ってきてくれたの?!」
スパイ映画を見すぎな私はもしや・・・・・テーブルの下に盗聴器が付いているのではと思ってしまうほどだ。まさかそんなことはあるはずもなく、スタッフの皆さんは心の目を百個持っている妖怪達だということ。
愛する百目妖怪たち
リッツ・カールトンのスタッフは、心の目で心の耳でお客様の些細な会話や表情から「これをお願いしたいなぁ~」と思っていることを感じ取ってくれる。心の目でお客様を注意深く見ると、お客様が言葉にされない要望までもが分かるのだと思う。
出典 水木しげる 「百目」
そう、あのクレドには『 リッツ・カールトンでお客様が経験されるもの、それは感覚を満たすことのここちよさ、満ち足りた幸福感 そしてお客様が言葉にされない願望やニーズも先読みしておこたえするサービスのこころです』と書いてある。
リッツ・カールトンでは全てのスタッフがクレドを身に着けてこれに書かれていることを実践していると聞いている。
インルームダイニング ホテリエ 安藤達也さん
その妖怪の中でも特に目が多い、百目妖怪は安藤達也さん
いつも笑顔で周りの人を明るくする、入社5年目のスタッフだ。彼は入社してしばらくは45階のタワーズレストランの勤務だったが、今はインルームダイニングのポジションにいる。
聞くところによると、国立大学の経済学部を卒業して、何を目指したのかザ・リッツ・カールトンに入社した。お父さんは公立中学の校長先生だという。私が想像するに、彼がホテルに就職すると伝えた時には猛反対だったことと思う。
「なんな警察官や県庁職員のような固い仕事を選ばんちー、ホテルみたいな すもつくれん仕事を選ぶとはなさけないち」
「なぜ警察官や県庁職員なのどの固い仕事を選ばないんだ、ホテルのような軟弱な仕事を選ぶとは情けない」
(この会話は、あくまでも私の妄想です)
大学や専門学校でホテル学を学問的・専門的に学んだのではない。知らないことが多く、入社当時は、料理の事、食材の事、ワインの事、などさまざまな分からないことを調べるため、仕事以外の時間のほとんどを図書館で勉強したという努力の人なのだ。
彼は毎日、百個ある目でお客様を注意深く見て、お客様の好みを把握する。
2回目にあった時には必ずその顧客の必要とするものが目に前に出せる妖怪なのだ。
ある日私の友人と食事をした、
2皿目からなぜか彼女のナイフとフォークが逆
左利きに瞬時に気づいた彼の配慮だった
「いつも困っているのよ~~うれしい!!」
と、彼女は目を輝かせた!
将来の夢を達成するために、仕事上で気づいたことをいつもノートに書き留めていると、こそっと教えてくれた。
一朝一夕には人を感動させるホテリエにはなれないという事を教えてくれた人だ。
若いときに、コツコツと蓄積することが、大きな夢につながるんだね。
私たち夫婦の結婚50周年記念のディナーで
50年前のワインを頂き、開栓している真剣な表情
入社早々、タワーズレストランで修行中
いつも顔は満面の笑み、でも心の目は真剣でお客様のために自分のできることを探している。
大きく成長してね!
まるで魔法のようなサービスが出来る人は顧客の何気ない仕草や表情にも関心を抱き、言葉にしない要望を読み取ろうとする人です。この力を持つともう普通の仕事をするだけでは、満足出来なくなる!
「伝説を生み出したい・・・」
「熱烈なファンをつくり出したい・・」
そんな気持ちで仕事をしているホテリエ達のエピソードを更新中。