「大地の再生」を学びつつ

2023年3月、神奈川県相模原市で「大地の再生」に参加したことがある。大地の中を通る空気や水の流れを良くして、植物が健やかに生きられる環境に戻す活動である。自然環境の問題に良い働きかけをし、人を含む生き物にとって心地良くなる。それだけでなく、土砂崩れなどの災害を減らすことにもつながる。
雑誌『季刊地域』や映画『杜人』で矢野智徳さんの「大地の再生」活動を知り、地球温暖化を嘆くだけでなく自分にもできることがあるのかと感銘を受けた。探すと全国のあちこちで「大地の再生」が行われている。
私が参加したのは里山整備を行う日で、林業など業界の人から、子供に体験をさせたいと来た親子など、20名くらいだったか。集まった初対面の人達と一緒に一日、地面を掘ったり水の流れを通したりした。
その後どのような変化があったか気になりつつ、しばらく他のことにかまけて離れていたが、再び「大地の再生」と交わることになったのは今年2024年。たまたま住んでいる地域で里山保全について考える機会があり、ちょうどそのタイミングで矢野さんの講演会が小田原で開催されるのを知り、これは学ぶ良い機会、と行くことにしていた。結局、台風10号の影響で行けなかったのだが、それが心残りで気持ちに火がつき、YouTubeや本で「大地の再生」を学び始めた。

台風10号は、私が毎週のように庭作業ボランティアで行く場所にも、被害をもたらしていた。以前からたびたび起きていることだが、大雨が降ると土砂が建屋近くまで流れ込んで排水路を塞いでしまう。
昨日はボランティア数名も参加して現状回復作業。そして模索しながら今後の対策として「大地の再生」の知識技術も見様見真似で参考にさせてもらった。勉強を始めたばかりで、間違っていることもあるかもしれない。そして技術は資料から学べても、この土地に、水脈にあった状態かどうかは、人が見て、すべきことを判断していかなくてはならない。今後雨が降ったときに様子を見ながら模索していくことになるだろうと思う。皆で見守っていければ。そして得た体験を、各自の庭や街で役立てられれば、それは「大地の再生」活動の目的に沿ったことだと思う。地球の寿命を引き延ばすことにつながっていくのだと思う。


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