Mercari CES 2018 報告会で見えたこと
先日、Mercari CES 2018 報告会 に参加してきました。
新技術の実例紹介が沢山あって、まさに「速度」を感じたのですが、そのあたりのレポートは割愛して、自分が特に気になった大きな流れと、考えたことをまとめておきます。(やや遅刻&最後までいれなかったので、内容網羅はできていませんが…)
日々、新しい「へー!」「すごい!」というニュースが流れていくので、それをただ浚うのではなく、落ち着いて、大事なもの掬い取って、そこから綺麗な結晶をつくるような、そんな練習をしないといけないな、と思うところです。
■AI assistant 領域
・いまはスマホ・スピーカーデバイスで普及しているが、より有益なアウトプットに繋げるために、家電(冷蔵庫など)のインターフェースとして搭載されていく、あるいはロボットとして家庭に入っていく。
そもそも音声は、入力手段として優れているケースはあっても、出力形式として音声が最適というサービスがかなり限られるので、このあたり自明ではある。
・参入企業として、既存のハードやサービスを作っていた側の参入と、AIを軸にした側の参入と、どちらからのケースもある。
・サービスのUX・提供価値という観点で見ると、もともとそのユースケースのサービスを押さえていた企業は、スムーズに導入しやすい。(amazon alexa→amazon ECなど)
■Self-driving 領域
・正直言って、技術は想像以上。(TEDxTokyoの「シン・ニホン」を思い出しつつ)日本の狭い路地ではムリだろ… と思っていたけど、実現する日は近いのかも。。下記は、NVIDIA AI Carのデモ映像。
・自動運転で実現した未来にもたらされるものは、配送の効率化と人件費の削減、という単純な話でない。
自動運転カーでお店をやれば、生産者をまわって商品を回収して、消費者のところをまわって届けるというということが可能になり、つまり人は移動しなくてよくなる。
こういう話は、他にもいくつかあって。
たとえば、いまのタクシーは8割が人件費なので、広告などの仕組みを上手く導入すれば、タクシー代を0にできるかもしれない。つまり、自動運転は、移動にお金を払う時代を終わらせる可能性がある。
また、オートモービルやドローンも含めて、自動配送が発達していくと、家に冷蔵庫はいらなくなるかもしれない。(いますでに、人力Uber Eatsで、一部達成されつつあるかも。)
そして思い出したのは、「Hyperloop」。スマートモービルは、いままでの時間と距離の感覚を変える。
■Machine Learning 領域
・データ収集量が精度に直結するため、母数の多い中国の飛躍がすごい。
同様に、投下される資本、人的資源、発電量など、国の規模が如実にテクノロジー成長に直結するので、グローバルな視点でどう戦うのかは、今後も大きな課題になりそう。
■Smart House 領域
・家庭で植物工場や3Dプリンタを導入することで、「モノを買う」から「家でつくる」時代が来るかもしれない。これはおもしろい動き。EC普及させようとか、配送を効率化しようとか、そういうレイヤーではない解決。
こういう、「通勤ラッシュを解消するために、時差Bizや二階建て車両を導入するのでなく、そもそも通勤というものを失くそうよ」的な、ひとつ飛んだ発想が、やっぱりおもしろいし、注目していきたい。