釣り合うもの
私は、二つの思想をもって、絵を描いたり詩を書いたりしてきている。
一つの思想は「二つの釣り合うものが、対峙をしたとき、破壊がおこり、創造がはじまる」というもの。
もう一つの思想は「人間の精神の奥の世界には、美しい世界が広がっていて、そこでは小さな生命が燦燦と輝いている」というものである。
この二つの思想は繋がっている。
そして、この地球の根本原理であると考えている。
一つ目の思想であるが、真反対のものではなく、二つの釣り合うものとしたのには、深い意味がある。
そもそも、反対のものというものはない。
一つの側からみれば、白に見えても、反対側からみれば、それは黒である。
「釣り合うもの」というのは、完全体であり、球ともあらわせる。
この二つが合わさったときに、破壊が起こり創造がはじまるのだ。
なので、正確にいえば、陰陽統合とはちがう話なのである。
ダイヤモンドでダイヤモンドが磨かれるように、同じものでなければ、そこに創造は起こらないのだ。
創造というのは、エネルギーであり、今まで見たこともない現象があらわれることだ。