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電子本vs紙の本、頭に残るのはどっちだ!

電子本と紙の本、あなたはどちらが読みやすいですか?
今回は、論文からそのヒントをお伝えしようと思います。

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【参考論文】
表示媒体が文章理解と記憶に及ぼす影響
―電子書籍端末と紙媒体の比較―
file:///D:/DL/IPSJ-HCI12147029%20(4).pdf
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電子本と紙の本が与える読書体験の違い

研究では、「読みの速度」「記憶度」「理解度」を試験しています。

以下にその結果をまとめておきます。
※電子本のデバイスは、iPad2を使用しています。


【読みの速度(文字数/分)】

〈随筆〉  電子540cpm、紙565cpm
〈説明文〉 電子666cpm、紙505cpm

※説明文においては、電子のほうが明らかに速く読めている。


【記憶テスト(正答率)】

〈随筆〉  電子52%、紙48%
〈説明文〉 電子56%、紙71%

※随筆は、電子で読むほうが記憶は良い。
 説明文は、紙で読むほうが記憶はより良い。
 

【理解テスト(正答率)】

〈随筆〉  電子76%、紙81%
〈説明文〉 電子64%、紙74%

※どれも紙の本のほうが理解度は高い。

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いかがでしたか。
どんな所感を持たれたでしょうか。

私なりにまとめると、随筆を読む場合、電子本は理解の面において紙の本よりも若干劣る。しかし、慣れとデバイス次第では、差を埋められる可能性があると考えます。
実験では、iPad2を使用しているため、最新のKindleタブレットなら、もう少し違う結果になった可能性も考えられるからです。

説明文を読む場合、電子本は速く読めるが、記憶、理解ともに紙の本より劣る。これでは、たとえ速く読めてもあまり意味がありません。専門書、学習書、ビジネス書も説明文に類するため、これらは紙の本で読むのがよいでしょう。

私が思うに、随筆はストーリー性が高いため、記憶がしやすく、電子本と紙の本との差があまり出なかったと考えられる。

一方、説明文は前提を積み重ねたり、関連性を持たせたりしていくため、ページが戻りにくくて検索しにくい電子本では、理解や記憶の妨げになっていると考えられます。

以上を踏まえて、私は電子と紙を以下のように使い分けています。


電子本と紙の本の使い分け

ストーリー系(随筆、小説、日記)は、電子本でもOK。
説明本(専門書、学習書、ビジネス書)は、紙の本が断然良い。

この使い分けが、個人的にはしっくりきています。
同じような理由で、Audibleもストーリー系のみに使用しています。

Audibleで、色々な本を読んで(聞いて)きましたが、やはりストーリー系はAudibleとの相性がよいです。

逆に、説明本はAudibleとの相性は高くはありません。記憶、理解しづらいこともそうですが、飛ばし読みがしづらいため、時間が無駄にかかります。

以上、参考になれば幸いです。

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