貨幣史
和銅
708年、武蔵国から自然銅の献上があり祝して和銅と改元
された。
すでに668年、越後から燃水(もゆるみず)<石油>の献上
があり、以後、陸奥の金、伊勢の水銀、対島の銀、周防の銅
など各地の鉱山の開発が進展した。
和同開珎
708(和銅元)年鋳造されたわが国最初の銭貨。
珎は珍の略体、または賓の異体という。
銀・銅の両銭あり、政府は山城・周防など各地
に鋳銭司を置いて鋳造した。
皇朝十二銭
和同開珎以下、万年通宝、神功開宝、隆平永宝、
富寿神宝、永和昌宝、長年大宝、饒益神宝
貞観永宝、寛平大宝、延喜通宝、乾元大宝の12種の
銅銭で、律令政府が鋳造した。
以下に十二銭の鋳造年と天皇名を記す。
①和同開珎(わどうかいちん)
・元明(げんめい)天皇
・708(和銅<わどう>1)年
②万年通宝(まんねんつうほう)
・淳仁(じゅんにん)天皇
・760(天平宝字<てんぴょうほうじ>4)年
➂神功開宝(じんごうかいほう)
・称徳(しょうとく)天皇
・765(天平神護<てんぴょうじんご>1)年
④隆平永宝(りゅうへいえいほう)
・桓武(かんむ)天皇
・796(延暦<えんりゃく>15)年
⑤富寿神宝(ふじゅしんほう)
・嵯峨(さが)天皇
・818(弘仁<こうにん>9)年
⑥承和昌宝(じょうわしょうほう)
・仁明(じんみょう)天皇
・835(承和<じょうわ>2)年
⑦長年大宝(ちょうねんたいほう)
・仁明(じんみょう)天皇
・848(嘉祥<かしょう>1)年
⑧饒益神宝(じょうえきしんほう)
・清和(せいわ)天皇
・859(貞観<じょうがん>1)年
⑨貞観永宝(じょうがんえいほう)
・清和(せいわ)天皇
・870(貞観<じょうがん>12)年
⑩寛平大宝(かんぴょうたいほう)
・宇多<うだ>天皇
・890(寛平<かんぴょう>2)年
⑪延喜通宝(えんぎつうほう)
・醍醐(だいご)天皇
・907年(延喜<えんぎ>7)年
⑫乾元大宝(けんげんたいほう)
・村上むらかみ)天皇
・958年(天徳<てんとく>2)年
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