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【レビュー】『Maneater』サメ、出没注意【ネタバレ無し】

 本作は、Tripwire Interactive によって開発、Deep Silverが販売するオープンワールド形式のARPG。
 現行のプラットフォーム全てで遊ぶ事が出来ます。

 アメリカの沿岸都市、ポート・クロヴィスを舞台に大暴れしていた巨大なオオメジロザメは、ある時サメハンターの“スケイリー・ピート”に捕えられて殺されてしまう。
 しかし、このサメの胎内では赤ちゃんが生き残っており、ピートの腕を喰いちぎって生還を果たした。
 彼は母の仇である、スケイリー・ピートへの復讐を果たす為、本能の赴くままに人間たちや海生生物を食らい最強のサメ「マンイーター」へと成長していく。

 敵を食らって成長していくゲーム性は「動物番長」シリーズなどを想起させますね。

 ちなみに筆者はDLC未購入です。


コンセプト一本釣り!まさかのサメゲー

「サメが主人公のオープンワールドアクション」というコンセプトが本作の最大の特徴であり魅力なのは言うまでもないでしょう。

 無数の低品質映画が量産され、今やB級映画界のスーパースターとして一ジャンルを形成しているあのサメを操り人間を襲いまくれる、という時点でワクワクしませんか?

 ちょくちょく入るナレーションが喋らないサメの代わりに状況を教えてくれたりするのですが、これがまたディス○バリーチャンネル的なドキュメンタリー番組をパロディしたような言い回しになってて笑えます。

ちゃんと真面目な解説もしてくれる
思春期って確かにそういう時期だけど
スポンジのアイツの家を発見
この手のパロディネタも多数アリ

インディーだから出来るくだらなさ、面白さが詰まってました。

全体的に単調さが目立つ

 戦闘時のパターンが噛みつきと尾鰭での攻撃くらいなので、どうしてもアクションゲームとしてはワンパターンになりがち。

 やれる事もあまり幅が広くなく、敵と戦うか収集物を探すかくらいで、オープンワールドを名乗っているにしてはシンプル過ぎますね。

 ボリュームは精々15時間といったところ。
 内容がシンプルなのにそんなやたらボリュームがあるとむしろしんどいので、丁度良いといえば丁度良いのですが。

サメの持つ可能性を活かしきれてない

 敵を喰らい成長していく中で、サメは突然変異を引き起こし、通常種ではあり得ない様々な特殊能力を得る事が出来ます。

 電流を流して敵を失神させるバイオエレクトリック、骨で出来た鎧で身を守るボーン、毒や回復を操るシャドウの全3種。

こちらが防御に長けたボーンシャーク
デザインはなかなかかっこいい

 ただ・・・正直言って地味だしパターンも少なく感じます。
 DLCでは待望のサメビーム(?)が撃てるらしいですが、個人的にはもっとサメ映画さながら訳の分からない超進化をして欲しかった。

 半身がタコになるとか、竜巻になるとか、メカになるとか、悪霊になるとか、無茶苦茶やれるし何でもありな懐の深さはサメの良さだと思うので、どうせパロディするならそれらに負けず劣らないトンデモシャークで遊びたかったですね。

 何とも中途半端な印象でした。

要点まとめ

良い点

  • 唯一無二なコンセプト

悪い点

  • 単調で変化のないアクション

  • バカゲーに振り切れてない中途半端さ

総評

 全体的に出来は悪くないですが、尖った魅力的なコンセプトを活かしきれず、王道路線にもバカゲー路線にも乗り切れていないのが残念な一本。

 まあそれなりには遊べるので別ゲーの気分転換やちょっとした時間潰しに遊ぶなら十分かなと。

評価・・・7 - GOOD(良い)/10

※本レビューの点数はIGNのガイドラインを基準としています。



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