独立後、香取慎吾の魅力が爆発している。
SMAPが解散し、新しい地図となって、香取慎吾の魅力が爆発している。芝居と映画にやられた。
芝居は三谷幸喜の「日本の歴史」。全編ミュージカルである。歴史は卑弥呼の時代から太平洋戦争までを扱う。一方でテキサスの農場一家の盛衰を日本の歴史と対照させる。大きな構想で楽しい芝居だった。出演者はたった7人で、ひとり何役もかねて、日本の歴史を俯瞰する。香取慎吾は堂々と歌い踊っていた。傑作だった。
そこで注目したところに、今度は主演映画「凪待ち」である。香取慎吾の役はギャンブル依存者。ポスターでも不機嫌な表情を前面に出している。大きな体をもてあますように生きている主人公である。
震災の影の残る石巻に引越しし、今度こそギャンブル依存から脱出しようとするが、ヤクザの飲み屋に取り込まれていく。妻も惨殺される。その反動でますます生活が荒れていく。暴力のアクションも凄い。無表情で肉体労働を繰り返す役回りが似合っていた。「凪待ち」はいいタイトルだと思う。どんな暴風であってもやがて凪の時がやってくる。
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