最近情緒不安定 by雪村平良

 お久しぶりです。最近、信号にひっかかる回数が尋常に多い、1年生の雪村平良です。

 赤信号に捕まらずに学校に辿り着くことを夢見ながら書いた今回の小説。楽しんでいただければ幸いです(この話に赤信号は全く関係してません)。


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 人間を超越するものなんて存在しないんです……まあ、馬力だけで言えば人を超越するものなんてごろごろありますが。

 私が言いたいのは「物理的な力を持つ強者が世界を制す」っていうことじゃないんです。人間が築いてきた叡智って素晴らしいよね、っていう簡単なことなんです。弱肉強食糞喰らえ、叡智をもつ者共が世界を制す! 皆、人間を崇め奉れ…………とまあ、これは話が飛躍しすぎですが。別に崇め奉る必要はありませんね。

 話題を変えましょう。貴方には誰かの手のひらの上で踊らされていたにすぎない、と気づいたときの悲しみが分かりますか? 私は痛いほど分かりますよ。だって、味わいましたからねwww でも、最近気づいたんです。そう気づかせる人って大抵「二流」なんですよ。本当に人を踊らせるのがうまい人っていうのは、最後まで――死ぬ間際まで、操り人形でしかない相手に、そうとは気づかせないように振る舞うんですね。ひょっとしたら死んだ後もその人を利用し続けているかもしれない。

 汚いですよね〜。非常に薄汚れた精神だ。でも、それが1番人間らしい生き方だと、そうは思いませんか?

 いいですか、勘違いなんですよ。大事なのは勘違い。この世の真理に気づいてしまった大人たちの目を見てください。そして溢れんばかりに輝く子供たちの目と見比べてみてください。ほら、後者の目の方が輝いているでしょう? 彼らは世界の真理など知らない。自分たちには未来があると信じている。空気を読んで生きることなど知らない。ただ今日を楽しむことだけを考えて生きている。自分の欲に正直だ。だから彼らは――。

 え? 彼らにも彼らなりの秩序があるって? ふぅん。私が知らない間に、世界は随分息苦しくなったのですね。

 まあ構いません。そんな息苦しい世界はいつか滅ぶ、というのが真理ですから。

 世界が滅ぶとき――例えば太陽が大爆発するとき、私は生きていないでしょう。だって、何億年後かの話じゃないですか。輪廻転生というものが存在していれば「私とは違う形で私という人間が存在する」という事態はあり得るのかもしれませんが。まあ、仮にそれがあったとしても、私は地獄で何百億年も罪を償い続けなければならないので、世界の終焉を見ることは叶いません。世界の終焉をこの目で見届けることができないのは残念ですが、爆発に巻き込まれるよりはましなのかもしれませんね。

 ――貴方は、私のことを人格が終わった者であるとお思いですか?

 ……まあ、そうかもしれませんね。否定のしようもないので、私は貴方にそう思われたまま生きていくことにいたしましょうか――といった風に強がれれば一番良いのでしょう。けれど、それは叶いませんね。私は弱いので陰でひっそりと傷つくことにいたしましょう。

 それでは皆様。いつかまた――私の気が向いたときにお会いしましょう。

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 言いたいことを言うことこそが至高。

 そういった考えを持つ者同士が自由に語り合える場が在れば良いなと常々感じております。好きな時間に、好きな場所で、好きなことを好きなように論じる――そういう機会は、得ようと思っても簡単に得られるようなものではありませんから。

 今回の小説の執筆動機は「輪廻転生という言葉を使ってみたかったから」。自然に落とし込めているでしょうか。落とし込めていたら嬉しいなと思います。

 それでは皆様、またの機会にお会いしましょう。

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