第一回:大学内で暇を持て余した大学生に勧める「本」コンテスト
前書き
noteから読む人向けに、事情を説明するところからはじめよう。発端はこのツイートである。
https://twitter.com/Vtuber24444514/status/1382242874750685186
サメのFPS関連の師(わかもの)が、「大学で4時間暇になりました」などとディスコードで愚痴っていたので、本を勧めてみようか、と思い立ったのがきっかけでツイートをしたら、短時間にたくさんの方からのおすすめを頂いた。よって、本記事はそのまとめである。
「図書館で借りられそう」
「読むのに3日もかからない」
という条件を付けて本を募ったので、勧めた人の主観にもよるが、基本的にはそこまでとっつきにくいものは入ってないと思われる。
以下に、提示された本を分野別にまとめていくことにする。
小説
『アントキノイノチ』(さだまさし)
又吉直樹「東京百景」
宮本輝「錦繍」
金城一紀 レヴォリューション No.3
金城一紀 フライ,ダディ,フライ
星新一 ショートショートシリーズ
石田衣良「娼年」
四畳半神話大系 (角川文庫) | 森見 登美彦
陳舜臣「小説十八史略」「聊斎志異考」
ガルシア・マルケス「百年の孤独」
ウンベルト・エーコ「薔薇の名前」
星新一「エヌ氏の遊園地」
オー・ヘンリー「賢者の贈りもの」
カポーティ「夜の樹」
大林正智「Rock司書の図書館ライブ」
J・P・ホーガン 「星をつぐもの」
国内の作品から国外の作品、最近のものから古典に入るものまで幅広いオススメがされたように思う。気になるタイトルがあったら手に取ってみてはいかがだろうか?
学術
フォロワーに学のある方々が多いのもあって、多種多様な本がお勧めされた。まずは人文社会科学から。
佐々木俊尚『キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる前に』ちくま新書、2011年。
九鬼周造『「いき」の構造 』講談社学術文庫、2003年〔初版は1930年、岩波書店より〕
M.J.アドラー、C.V.ドーレン著、外山滋比古、槇未知子訳『本を読む本』講談社学術文庫、1997年〔原著刊行1940年〕
森見登美彦 恋文の書き方
レーモン・クノー、朝比奈弘治訳『文体練習』朝日出版社、1996年〔原著刊行
遺産相続者たち―学生と文化 (ブルデュー・ライブラリー) 1947年
ゲーテとの対話 エッカーマン
コリン・ジョイス『「ニッポン社会」入門 英国人記者の抱腹レポート』
ウイリアム・ブロード『背信の科学者たち 論文捏造はなぜ繰り返されるのか?』
田川建三 『キリスト教思想への招待』
木村裕主『ムッソリーニを逮捕せよ』
パオロ・マッツァリーノ『誰も調べなかった日本文化史』
遅塚忠躬『フランス革命―歴史における劇薬』
半藤一利『昭和史 1926-1945』
E・H・カー『歴史とはなにか』
網野善彦『日本の歴史をよみなおす』
星新一『明治の人物誌』
原田実『捏造の日本史』
川北稔『砂糖の世界史』
杉田敦『デモクラシーの論じ方』
ヴィルヘルム・グレンベック『北欧神話と伝説』
東京美術 もっと知りたいシリーズ
また、いわゆる理工系の本のおすすめもあった。
日経サイエンス
東京美術 もっと知りたいシリーズ
化学便覧
世界一美しい周期表
化学実験の心得 失敗から安全を学ぶ 西脇 永敏 (著)
リチャード P. ファインマン『ご冗談でしょう、ファインマンさん』
各分野でのとっかかり、入門が多いようであるし、自分に近い分野やそうでない分野、どちらでも読んでみてはどうだろうか?
コンテストなので
正直読んでいないものに優劣をつけるというのは大変おこがましいが、
「図書館で借りられそう」
「読むのに3日もかからない」
という条件に加えて、
「タイトルで私が読みたいと思った」
「ページ数や蔵書検索など、客観的に見ても上の条件を満たしていることが確認できる」
という視点で、1冊コレ!と選ぶならどれかを考えてみた。結果、
M.J.アドラー、C.V.ドーレン著、外山滋比古、槇未知子訳『本を読む本』講談社学術文庫、1997年〔原著刊行1940年〕
第一回:大学内で暇を持て余した大学生に勧める「本」コンテストの大賞は、この本に決定する。電子版こそないが、新品でも1000円ちょっとで買える(Amazon:20210418時点)ので、良かったらどうぞ。
追記(0419):書いた後に追加のおすすめが来たので貼っておきます
線型代数入門 - 東京大学出版会
『絶対製造工場』
『ミクロ経済学講義』根岸隆
『貧乏人の経済学』アビジット・V・バナジー
『海賊の経済学』ピーター・T・リーソン
『微分方程式で数学モデルを作ろう』
『数学文章作法 基礎編』