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メガネのツルは頭の形に沿っているか、傾きは合っているか。地味だけど大事-ドイツの眼鏡屋が解説

こんにちは、ベルリンにいる眼鏡士、メガネデザイナーのユータローです。

前回はメガネが痛くなる、ずり落ちる理由を解説しましたが、今回はまたフィッティングの大事なチェックポイントである、ツルの弧形とメガネの傾きについて解説します。

なんとなくかけ心地が良くない、見え方が悪いというのはこれらが原因かもしれません。

ツルは頭の形に沿っているか

ドラマや街中でよく見かけるのは、ツルがこめかみに食い込んでいるところ。これは頭の幅が広いのに対し、ツルが真っ直ぐで狭いからです。こめかみ周辺は神経や血管が多くある部分なので、常にものが当たってかけ心地が良いわけがありません。頭の形に沿って曲げられている必要があります。

上図のように、丸い頭の人には丸い弧形、細い人には細い弧形のツルがかけ心地が良いです。

メガネに前傾斜があるか

メガネには前傾斜があります。これは、生活をしていて目の向いている角度は地面と平行していなく、だいたい10度ぐらい下に下がっているからです。その角度に合わせてレンズも傾くことで矯正効果が最大になるのです。

上図左では、フレームの真ん中あたりの光学中心点軸が目線と目の回転中心点を貫いています。フレームの傾きがない場合、光学中心点はフレームの上部に置くことができますが、常に上目づかいをしなければよく見ることができません。

また、光学中心点を離れるほどレンズを通して見える像は湾曲していきます。上右図の場合、上部の光学中心点の周りだけがよく見えて、フレームの中心は歪んで見えます(度の程度にもよりますが)。

眼鏡屋で直してもらう

ツルの形や傾きは、曲げられない素材を除いて基本的に手や器具を使って直すことができます。ただ、素人がやると壊してしまうかもしれないので、眼鏡屋に行って直してしまいましょう。

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