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映画 「ロストケア」 〜森山直太朗ファン出身者の感想〜
主題歌「さもありなん」森山直太朗。
私は小学生の頃から森山直太朗が大好きだ。熱心なファンとは言い難いが、推しとして緩く追っている。過去に映画の主題歌として採用され、記憶にあるのは、映画「半落ち」の主題歌「声」だ。当時は中学2年だったと思う。映画のことはよく分からないが、推しが主題歌に採用されたことがとても嬉しかった。カッコつけて小説も買った。
そして、今回の採用された主題歌「さもありなん」
これは特に好きなタイプ歌だったので、人気の映画になったらいいなと願った。早速YouTubeで映画の広告を見ようとして、サムネを見た私は驚いた。え、めっちゃキャスティング豪華やん。絶対売れるやろこの映画。
松山ケンイチや長澤まさみは、芸能に詳しくないと自負している私でも知っている。
続いて映画内容をチェックした。正直、流行りはしないと思った。重たい内容だが、介護に苦しむ人たちは現実にいて、いずれ私自身も向き合うことになる課題だった。キャスティングの豪華さが、重たい内容を受け入れやすくしてくれ、課題の重要さを示してくれていると思った。
いつか見ようと思っていたので、Amazonプライムで公開されたこともあり、腰を据えて見ることにした。
私の両親はどちらも介護の経験がほぼない。兄弟や家族が家に大勢いた上、どちらの親もぽっくりと天国へいっているからだ。
それとなく将来のことを両親に聞いてみたら、老人ホームにはあまり行きたくないようだった。確かに、自分の住んでいる家が居心地がいいだろう。私もそうだ。ただ、私が介護しながら働いて子育てをすることを考えると言葉に困ってしまう。1つ2つ上の世代の人たちは、家にたくさん家族がいて、介護・労働・育児を家族で分担することで、生活が回っていたんじゃないかなと思う。長生きも大切なことではあるが、考えさせられることもある。長くなくとも、大切な人にみとってもらい、迷惑かけずぽっくりあの世にいけたら、それもまた幸せな人生だと言えるんじゃないだろうか。
小説が刊行されたのが2013年で、今年が2024年。10年以上の時を経て映画化されたのは、とてもいいタイミングだと思った。むしろ、ようやく映画化できたと言えるのかも知れない。かつては安楽死や孤独死を考えたくないと思って避けていたが、この10年で社会全体のムードが変わり、安楽死や孤独死についての報道も増え、考える機会が増えてきた。きっとこの映画の内容に興味関心のあるひとはこれからも増えるだろう。
大きな穴がない社会、たとえ大きな穴に落ちたとしても、救われる社会になるように。
私はそう願って生きていく。