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誰にでも起こるかもしれない待機児童問題
男性育休「ここ変えて!」シリーズ。
今回は、待機児童問題。
長男が3歳になる年度の4月に育休復帰した妻。
その時、私たち夫婦も直面した待機児童問題とは。
育休復帰は年度の切り替えに合わせて
私の務めてきた職場では、女性で育休を取得しない選択をした方はいません。
ただし、育休取得後に退職する、育休取得後にパートタイムとして勤める、有期契約の方で育休取得ができずに契約継続されずに退職するなどのケースはありました。
育休を取得した方の多くは、年度の切り替えなどで復帰します。
法律通り、子が1歳に達するまで育休を取得するケースはあまり見かけません。
妻の職場では、子が3歳に達するまで育休取得が可能です。
妻は、長男が3歳になる直前の年度の切り替えのタイミングで職場に復帰しました。
実はこの時、私たち夫婦も待機児童問題の一端を経験することになりました。
私たち夫婦の待機児童問題
当初、私たち夫婦は、長男が3歳になる直前の年度の切り替えのタイミングで、妻が育短制度を利用して職場復帰しようと計画していました。
ところが、育短制度を利用すると妻の勤務時間が短くなるため、希望する保育園に入園できないおそれがあることが分かりました。
そこで、育短制度の利用をあきらめ、妻がフルタイムでの復帰をすることにしました。
結果、希望する保育園に入園することができました。
このことに気付かず、当初の計画通りに育短制度を利用して復帰していたら、希望する保育園に入園できなかったと思います。
希望する保育園に入園できなければ、自宅や職場から利用しづらい保育園に入園することになったり、どの保育園にも入園できず待機児童となったりしていたかもしれません。
私の自治体の保育園入園制度
私の住む自治体では、保育園が公立と私立を合わせて50園ほどあります。
入園の申し込みから入園が決まるまでの流れは次のようになっています。
1 入園を希望する保護者が、50の保育園の中から第1希望の保育園1つを指定し、第1希望の保育園に手続きに必要な書類を提出する。
2 第1希望の保育園で面談を受ける。その際、落ちた場合に備え、第1希望だけでは定員に満たされなかった保育園の中から、第2希望以降を申請する。
3 自治体による審査後、保育園へ入園できるか、できないかが通知される。
4 審査で希望したすべての保育園に落ちた場合、2次申し込みを行う。
5 以降、入園できる保育園が決まるまで、3と4の繰り返し。
自治体による審査はポイント制によるもので、保育がより必要となる状況が強いほどポイントが高くなり、入園しやすくなるシステムです。
保育園の定員は、0歳児から年長さんまでを合わせた定員ですので、前年度に卒園した年長さんの人数が、次年度に入園できる人数になります。
この人数を上回る希望があると、審査で落ちる場合が出てきます。
第1希望の保育園に審査で落ちた場合に備え、面談時に第2希望を申請します。
第2希望といっても、第1希望の審査の段階で定員を満たした保育園を希望することはできません。
すべての保育園が定員を満たされなければ、2次応募が行われます。
保護者の勤務状況から考えて預けられないほど遠い保育園しか選択できないとなると、女性が育休からの復帰をあきらめ退職することにもなります。
この場合、保護者からの希望がなくなるので、実際に待機児童としてカウントされることはありません。
最後まで希望し続け、すべての定員が満たされても、入園できなかった場合に、はじめて待機児童としてカウントされるのです。
自治体の審査の方法を変えてほしい
この待機児童問題が起こる背景には、大きく分けて2つの原因があると感じました。
ひとつは保育園への入園のおける自治体の審査方法、もうひとつは現状の育休や育短制度です。
現状の育休や育短制度については、後ほど考えたいと思います。
ここでは、保育園の入園における自治体の審査方法について、私なりに考えてみました。
私の自治体の制度の問題点は、初めの提出書類に第1希望しか申請できない点です。
入園を希望する保護者の第1希望を優先するという考え方は理解できます。
しかし、今の働き方を維持しようとすると、第2希望を申請する際には、すでに選択できる保育園がないという問題が起きるのです。
延長保育に対応しておらず勤務時間に合わない、自宅や職場から遠くて送迎できない。
そうなると、働き方を変える、もしくは働くことを諦めることになります。
このような事態を避けるために、次のような方法に変更してみてはどうでしょうか。
① 保護者は、第1希望だけでなく、約50園の中から希望する保育園すべてに希望する順位をつけた申請書類を自治体に提出する。
② 自治体が審査を行い、できる限り希望順位の高い保育園への入園の仮承諾を保護者に通知する。
③ 保護者は、仮承諾となった保育園で面談を受ける。
④ 面談により、虚偽の申請などの明らかな違反が発覚した場合には、仮承諾が取り消される。
⑤ 仮承諾が取り消さるケースが発生した場合、定員が満たされるように保護者の希望順位と審査による点数に従って調整する。
この方法ならば、自治体は保育園への入園を希望する保護者の総数を把握でき、実際の待機児童数を把握し、改善策を施すことができるようになります。
やさしい自治体の住民でありたい
私たち夫婦は、希望する保育園に入園できたので、不満を抱くことはありませんでした。
むしろ、長男の通う保育園の先生たちには感謝の気持ちでいっぱいです。
でも、希望通りにならなかった保護者の中には、現在の制度に不満を抱くこともあると思います。
少しの改善で、多くの方の希望をかなえ、不満が起こることを防ぐことができます。
自分の住む自治体が、福祉、教育、医療にやさしい自治体であってほしい。
そんなやさしい自治体の住民でありたい。
そう願っています。
話はやや逸れますが、最後に少し。
以前、私はふるさと納税制度に強い興味を持ちました。
かなりお得な制度だと感じました。
自分が納税したい自治体を選択できる上に、返礼品までいただける画期的な制度です。
でも、私はふるさと納税制度を利用していません。
なぜなら、自分の住む自治体の税収が減ってしまっては困るからです。
私の納める税金は、私たち家族の暮らしのために有意義に使って欲しいのです。
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![藤原 貴宏 FUJIWARA Takahiro](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46856096/profile_dda77ccbed65836ebd343314ffa71487.jpg?width=600&crop=1:1,smart)