英語の時制をわかりやすく解説: 時制12種類の覚え方
この記事では、英語の時制をわかりやすく解説するために、それぞれの時制の形について例文を示し、説明しています。
時制には、現在形、過去形、未来形、現在進行形、過去進行形、未来進行形、現在完了形、現在完了進行形、過去完了形、過去完了進行形、未来完了形、未来完了進行形の12種類があります。行為や出来事がいつ起きたかなど、文中の時間関係を表すものです。
日本人の英語学習者にとって苦手な分野の一つですが、時制12種類の覚え方を理解することは、英語を学ぶ上で非常に重要です。
文法用語はあまり気にせずに、まずは、それぞれの例文の意味、特に時間的な意味をしっかりと理解して下さい。説明文を読めば、なぜ特定の時制の形が使われているのかが分かると思います。最終的に、例文の英語が実際に書けるようになれば、時制の理解度がかなり高くなるはずです。
英語の時制をわかりやすく解説: 時制12種類の覚え方
現在形 / 現在進行形
Yuki washes her hair every day.
ユキさんは自分の髪を毎日洗います。
動詞の現在形を使うことで、日常となっている行為や習慣を表すことが出来ます。ユキさんは昨日も髪を洗いましたし、今日も明日も洗います。ユキさんの「髪を洗う」という行為は、毎日の習慣です。
The sun rises in the east.
太陽は東から昇ります。
一般的な事実を言う場合も現在形を使います。「太陽が東の方角から昇る」ということは、変わることのない事実です。
Takeshi is washing his hair right now.
タケシさんは今、自分の髪を洗っています。
現在進行形を使うことで、今この瞬間に継続している行為を表すことが出来ます。タケシさんは、この文が発せられる前に髪を洗い始め、髪を洗うという行為が今まさに進行しており、この後も継続されることが予想されます。
Takeshi is trying to improve his grades this semester.
タケシさんは今学期、自分の成績を上げようとしています。
現在進行形を使うことで、今週、今月、今年などに継続して行われている行為を表すことも出来ます。タケシさんは現在、成績を上げようと努力していますが、この文が発せられた瞬間に彼が勉強しているとは限りません。
I know Yuki.
私はユキさんを知っています。
動詞の中には、進行形にならないものもあります。これらの動詞は状態動詞と呼ばれ、現在形で、ある一定の状態にあることを表します。この例文は、私が「ユキさんを知っている」という状態にあることを表現しています。これに対し、wash やその他の多くの動詞は動作動詞と呼ばれ、動作や行為を表します。
Do you have a computer?
パソコンを持っていますか。
この例文で使われている have は、「所有している」という意味の状態動詞です。現在形を使うことで、あなたが「パソコンを所有している」という状態にあるかどうかを質問しています。
Takeshi is having breakfast now.
タケシさんは今、朝食を取っています。
この例文の have は、「何かを飲食する」という意味の動作動詞です。現在進行形を使うことで、「食べる」という行為が現在継続していることを表しています。この have のように、その意味によっては、動作動詞にも状態動詞にもなる動詞があります。
I am hungry.
私は、おなかがすいています。
be動詞の現在形と形容詞を組み合わせることで、ある一定の状態にあることを表現することが出来ます。この例文は、私が、「空腹である」という状態にあることを表しています。
Takeshi is being foolish.
タケシさんは、バカなことをしています。
一時的に継続している態度や言動を表す場合、be動詞と形容詞の組み合わせを進行形にすることがあります。すべての形容詞で、この形がとれる訳ではありません。例文は、「タケシさんは、今、ばかげた行為をしているが、それは一時的で、おそらく彼らしくない行為である」ということを表現しています。
過去形 / 過去進行形
I washed my hair yesterday.
私は昨日、自分の髪を洗いました。
動詞の過去形を使うことで、過去のある時点で始まり、過去のある時点で終わった行為を表すことが出来ます。この例文は、「私は昨日、髪を洗い始めて、洗い終わった」という意味です。
Yuki was busy last weekend.
ユキさんは先週末、忙しかったです。
この例文では、状態動詞である be動詞の過去形を使うことで、ユキさんが過去 (先週末) に「忙しい」状態であったことを表しています。
I was watching TV when Takeshi called.
タケシさんから電話がかかってきた時、私はテレビを見ていました。
動詞の過去進行形を使うことで、その行為が、過去のある時点において継続していたことを表現することが出来ます。タケシさんが (過去に) 私に電話をした時、私の「テレビを見る」という行為が進行していたことを表しています。
Takeshi called while I was watching TV.
私がテレビを見ていた時、タケシさんから電話がかかってきました。
この例文も過去進行形を使っています。I was watching TV when Takeshi called と意味は同じです。私の「テレビを見る」という行為が (過去に) 進行していた時、タケシさんから電話がかかってきました。
Yuki ate dinner after she finished her homework.
ユキさんは、宿題を終えた後、夕食を食べました。
時を表す接続詞を使うことで、時間の関係を表すことが出来ます。ユキさんは、まず宿題を終えて、それから夕食を取りました。接続詞である after の前と後ろの文は、どちらも過去形を使っており、過去の出来事を表しています。
Yuki finished her homework before she ate dinner.
ユキさんは、夕食を食べる前に宿題を終えました。
この例文でも、過去形を使った二つの文を接続詞でつないでいます。Yuki ate dinner after she finished her homework と意味は同じです。
We rushed out of the classroom when the bell rang.
私たちは、ベルが鳴ったらすぐに急いで教室から出て行きました。
この例文の when は、「~した後すぐに」ということを表しており、after に近い意味です。「まず授業のチャイムが鳴り、その後すぐに教室から出て行った」ということを表しています。二つの文のどちらも過去形を使っています。
While Takeshi was watching TV, I was talking with Yuki on the phone.
タケシさんがテレビを見ていた時、私はユキさんと電話で話していました。
この例文では、過去進行形を使った二つの文を接続詞でつないでいます。タケシさんの「テレビを見る」という行為が継続していたのと同じ時間に、私の「ユキさんと電話で話す」という行為が継続していました。
I used to play baseball every weekend.
私は以前、毎週末に野球をしていました。
この例文で使われている used to は、「以前は~であった」という意味で、「今はもうしていない」というニュアンスがあります。「~に慣れている」という意味の be used to と間違えないよう注意する必要があります。
Did you used to play baseball? / Did you use to play baseball?
あなたは以前、野球をしていましたか。
「以前は~でありましたか?」と質問をする表現です。used to と use to のどちらも使うことが出来ます。
未来形 / 未来進行形
It will rain tomorrow. / It is going to rain tomorrow.
明日は雨が降るでしょう。
この例文では、将来の予測を表現する未来形が使われています。このような意味の場合、will と be going to との意味の違いはありません。
Yuki will probably pass the driving test. / Yuki is probably going to pass the driving test.
ユキさんは、おそらく運転免許試験に合格するでしょう。
この例文では、未来形と probably を使うことで、100%ではないけれど、かなり可能性の高い将来予想をしています。
Takeshi may pass the driving test.
タケシさんは、運転免許試験に合格するかもしれません。
この例文の may は助動詞で、「~かもしれない」という意味です。確実でない予想を表しています。「運転免許試験に合格する可能性は半々である (50%程度)」ということを表現しています。
Maybe Takeshi will pass the driving test. / Maybe Takeshi is going to pass the driving test.
タケシさんは、運転免許試験に合格するかもしれません。
この例文では、未来形と maybe を使っています。Takeshi may pass the driving test と同じ意味です。
I am going to visit Tokyo next year.
私は来年、東京に行くつもりです。
未来形を使い、すでに予定している計画を表現する場合は、will ではなく、be going to を使います。
Yuki: I’m going for a walk.
Takeshi: I’ll come with you.
ユキ: 散歩に行ってくるね。
タケシ: 一緒に行くよ。
タケシさんは、たった今、「ユキさんと一緒に散歩に行く」ということを決めました。以前からそれを計画していたわけではありません。「進んで (積極的に) ~する」という気持ちを表しています。このような場合は、be going to ではなく、will を使います。
Before I go to bed tonight, I’m going to call Yuki.
私は、今夜寝る前に、ユキさんに電話するつもりです。
before I go to bed tonight の部分 (時を表す副詞節) は、未来の出来事を示していますが、動詞の go は、現在形となっています。このような副詞節では、will や be going to は使わずに、動詞の現在形を使うことで、未来の行為を表します。
After I finish my homework, I am going to play baseball. / After I have finished my homework, I am going to play baseball.
私は、宿題を終えた後に、野球をするつもりです。
時を表す副詞節の中で、動詞の現在完了形が使われる場合があります。after I have finished my homework の部分は、未来の行為を表しています。上記の二つの文は意味は同じですが、現在完了形が使われている文は、未来の行為が「次の行為が始まる前に完了している」ことを強調しています。
If it snows tomorrow, I’m not going to work.
もし明日、雪が降れば、私は仕事に行きません。
if it snows tomorrow の部分 (条件を表す副詞節) は、未来の出来事を表していますが、動詞の snow は、現在形となっています。
While I’m driving to work tomorrow, I’m going to listen to the CD.
私は明日、車で仕事に向かう間、そのCDを聞くつもりです。
while を使った副詞節では、動詞の進行形が使われる場合が多く、動作や状態が継続している時間を表します。「私が明日、車で仕事に向かう」という未来の行為が継続している間、私は、そのCDを聞くつもりです。
Mike is visiting New York tonight.
マイクさんは今夜、ニューヨークに行く予定です。
動詞の現在進行形を使うことで、すでに予定している確実な計画 (未来) を表すことが出来ます。Mike is going to visit New York tonight と同じ意味です。
School starts in two weeks.
学校は2週間後に始まります。
確実なスケジュールに沿って物事が進むような場合、動詞の現在形で未来を表すことが出来ます。この形を取ることが出来るのは、限られた動詞 (begin, finish, arrive, be など) のみです。
There is a baseball game tonight.
今夜、野球の試合があります。
この例文では、be動詞の現在形を使うことで、未来を表しています。
The concert is about to start.
コンサートが始まろうとしています。
be about to を使うことで、今まさに起ころうとしている未来を表現することが出来ます。例えば、「コンサートがもう始まるから、急ぎましょう」などと言いたい時に使うことが出来ます。
Yuki will be studying when we arrive.
私たちが到着する時には、ユキさんは勉強をしているでしょう。
動詞の未来進行形を使うことで、その行為が、「未来のある時点において継続しているだろう」ということを表現することが出来ます。例えば、私たちが到着する時間が、明日の午後1時だとした場合、ユキさんは、午後1時よりも前に勉強を始め、午後1時には勉強を継続しており、その後も勉強を続けると思われます。また、when we arrive のように、時と条件を表す副詞節では、未来のことであっても動詞の現在形を使います。
I will be leaving for France tomorrow.
私は明日、フランスに向けて出発する予定です。
すてに決まっている未来の予定について表す場合、will be doing が使われる場合があります。「~することになっている」という意味で使われます。
現在完了形 / 現在完了進行形
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