日常冒険家・実験ちゃん

「知的好奇心をアンテナにして実験的なことをすてきに取り入れる」が、生きる喜びのミッション。インプットの記憶への定着と思考のランニングとして、書く=アウトプットを習慣化する為、各マガジンを始動しました! 「おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに」(井上ひさし)が信条。

日常冒険家・実験ちゃん

「知的好奇心をアンテナにして実験的なことをすてきに取り入れる」が、生きる喜びのミッション。インプットの記憶への定着と思考のランニングとして、書く=アウトプットを習慣化する為、各マガジンを始動しました! 「おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに」(井上ひさし)が信条。

マガジン

  • 太宰の時間ですよ!

    太宰治生誕110年を記念して、2019年6月19日から2020年6月19日まで、太宰治を「接続装置=メディア」としたつぶやきをアーカイブしていきます!

  • Drama tourism /旅行記

    「ドラマ」を求めて、大きな旅から小さな旅までの記録。

最近の記事

白いごはんが食べられない /揺れる日本のコメ文化

子どもを対象とした食育の仕事にかかわっていたことがあった。一緒に給食を食べるとき、白いごはんが食べられない保育園児と出会った。その子の給食の食べ方は、まずはおかずだけを食べてしまい、最後に白いごはんを嫌がりながらほんのひと口食べて残す、を繰り返していた。 実は、そのような食べ方をする子は、その子だけではなかった。これまでも数人、幼児から小学生にかけて、似たようなケースを知っている。 最初はなぜ、おかずだけを食べてしまい、白いごはんだけが手付かずの状態で残るのか分からなかっ

    • 映画「人間失格 太宰治と3人の女たち」レビュー

      大量の絢爛な花、花、花。赤や青の独特な美学を纏った蜷川カラー。妖艶な3人の女優によるしたたかな怪演。祭り太鼓の鼓動のような重低音からラストの意表を突いた東京スカパラダイスオーケストラの踊りたくなる裏打ちビート。ワンシーンごと切り出せば、作品になってしまいそうなアーティステックな構図。そんな、さまざまに仕掛けられた映画を観た後は、間違いなく夢でうなされるだろうと確信した。 過去に私は、映画を観たあとに知恵熱を出しうなされたことがある。その映画は、ひとつはフェリー二の『8 1/

      • 【日常的✳︎再話】Yさんのはなし

        人間界だけだよ、失敗が許されるのは 自然界では、失敗イコール死だからね それだけでも ありがたいと思うべきだよ

        • 東京Eggストーリー②/エッグベネディクト×パンプキン×戦争

          今年はなぜか「戦争」とつながってしまう。レストランで念願のエッグベネディクトのモーニングを食べた後、私は、東京駅から錦糸町に移動し、東京大空襲・戦災資料センター(東京都江東区北砂1丁目5-4)へ向かった。 東京大空襲・戦災資料センターに来たのはこれで二回目だが、今回、私が興味深く見たのは、空襲で崩れたカテドラル関口教会の写真だった。 去年の8月6日広島忌、私は東京の新宿区経王寺で行われた作家・田口ランディさんの講談風「原爆が落とされるまで」のイベントに参加し、その帰りに関

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        • 太宰の時間ですよ!
          7本
        • Drama tourism /旅行記
          5本

        記事

          東京Eggストーリー①/エッグベネディクト×パンプキン×戦争

           人生で初めて作った料理はポーチドエッグだった。確か、小学校の家庭科の時間だったと思う。しかし、この記憶が本当に正しいかどうかは疑問だ。というのも、私の通っていた小学校は田んぼの中にぽつんとある田舎の学校だったので、ポーチドエッグなどという洒落た落とし卵料理を学んだことが不思議でならないからだ。でも、鍋の酢水を沸騰させて卵を慎重に落とした光景は目に浮かぶから、経験していることは確かなのだと思う。しかし、どうやって食べたかの記憶はすっぽりと抜けていた。 雑誌で、ポーチドエッグ

          東京Eggストーリー①/エッグベネディクト×パンプキン×戦争

          発信する「HIROSHIMA」 受信する「ヒロシマ」 ストレンジャー イン ヒロシマ③

          8月6日の広島平和記念公園は、どこを歩いても多種多様な表現方法を使って、いろいろな人たちが外へむけてメッセージを「発信」していた。原爆について語ってくれる人、絵本や紙芝居、演奏などのパフォーマンスをする人、シュプレヒコールをあげたり、運動をPRする団体など大勢いた。それを「受信」する、ビジターの数も多かった。国内観光客も外国人も報道人もたくさん来ていた。 また、ホスピタリティーの精神にも溢れていた。朝、バスターミナルで平和記念公園への行き方を調べていると、交通ボランティアの

          発信する「HIROSHIMA」 受信する「ヒロシマ」 ストレンジャー イン ヒロシマ③

          「死」ではなく「生」の証しを感じて  ストレンジャー イン ヒロシマ②

          広島現代美術館で開催されている石内都さんの「ひろしま Strings of Time」展を原爆が投下された8月6日に観てみたい。そのとき、自分が何を感じるのかを知りたい。それが、広島へ行く動機のひとつだった。 開放感のある広い展示室。白い壁に明るいライト。写真集「ひろしま」(集英社)から飛び出した写真は、大きなサイズとなって、美術館に展示されていた。展示室の空間も作品の一部として抱きかかえているようなインスタレーションのようにも感じた。なので、展覧会の元となった写真集「ひろ

          「死」ではなく「生」の証しを感じて  ストレンジャー イン ヒロシマ②

          化学実験の場となった63年目の広島で ストレンジャー イン ヒロシマ①

          「茨城県の日立市にも原爆が落とされるはずだった」と、いう話を祖父から聞いたことがある。もしも落とされていたら、近くで暮らしていた祖母たちは被爆し、もしかしたら私はこの世に存在しなかったかもしれない。それが私と原爆を投下された広島、長崎とを結ぶ線だった。 けれど、大人になって日立市に原爆を落とす計画があった、という事実は、どう調べても出てこなかった。祖父はどうしてそんなことを言ったのだろう。この世に祖父はいないので、もう聞くことはできない。 パンプキン爆弾の話を聞いた。カボ

          化学実験の場となった63年目の広島で ストレンジャー イン ヒロシマ①

          房内はるみ/詩集『窓辺にいて』 思潮社

          時の螺旋階段をおりてやってくる わたしの小さな子どもたち 噴水のまわりで あきることなく遊んでいる あの日の秋ときょうの秋が どこかで深くつながっているような              (「祝福」より) 巻末の「公園のベンチーあとがきにかえて」まで読み終えたとき、公園のベンチでもう一度読むことを閃いた。白地にくぬぎの絵が描かれている表紙の詩集。外に持ち出して表紙が汚れるのを避けるため、本の表紙を外してみると、そこに現れたのは黄色地に描かれたイチョウの絵だった。ハッとした。著

          房内はるみ/詩集『窓辺にいて』 思潮社

          【日常的✳︎再話】7歳のおんなの子のはなし

          へびの抜け殻を財布に入れておいたらさ お金持ちになれるって聞いたのに アレ、嘘だったよ だって、一週間入れっぱなしにしていたのに まったくお金、増えてなかった

          【日常的✳︎再話】7歳のおんなの子のはなし

          映画『隣人のゆくえ あの夏の歌声 』レビュー

          クリストファー・ドイルの撮影した映画でかつて映像酔いをしたことがあったが、この映画でも似たような感覚を覚え、慣れるまでは集中を要した。ただこの映画の映像のブレは、決して意図したスタイリッシュなものではなく、どちらかと言うと稚拙さを感じずにはいられない。しかし、物語が進むにつれて、逆にそれが癖になりハマってしまうという、不思議で力のある映画だった。  物語は、山口県下関市にある梅光学院の話で、主人公カンナが、学校に忘れ物を取りに行くところから始まる。校内から聞こえる歌声に誘わ

          映画『隣人のゆくえ あの夏の歌声 』レビュー

          おうちカフェ@ぐりとぐらのカステラ

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          【日常的✳︎再話】旅先で遭ったおばあさんのはなし

          いま、私が一生懸命に生きているのは、死んであの世に行ったとき、亡くなった母と再会したときに恥ずかしくないため 「一生懸命に生きたね」ってほめてもらいたいため そう思って、毎日、一生懸命に生きているのです

          【日常的✳︎再話】旅先で遭ったおばあさんのはなし

          【日常的✳︎再話】Мさんのはなし

          彼氏が言うには、私ってとても幸せそうにニコニコしてごはんを食べるのがいいんだって そこが好きだって言われた 私、食物アレルギーで食べられるものも限られているから、おいしいものを食べると笑ってしまうんだと思う それが良かったんだね

          【日常的✳︎再話】Мさんのはなし

          【日常的✳︎再話】わたしのはなし

          祖父が亡くなる間際、昏睡状態に陥ったとき 「うわごとで何か言っている」と 母と叔父がこそこそ話ているのを聞いた どうも戦争のときの記憶が蘇っているのではないか、という フラッシュバックが起きているのではないかと ✳︎ 子どもながらに、こんな悲しいことがあるのかと思った あの日の病院の風景は、まだ覚えている

          【日常的✳︎再話】わたしのはなし

          【日常的✳︎再話】Tさんのはなし

          姉から「あんたは顔だけの女だからね」って言われた だから、彼氏ができてもすぐに捨てられるんだって ようは中身に問題があるんだって言われて喧嘩になった 弱気になると 本当に「私の価値は顔だけなのか」って悲しく思ってしまう 私って、顔だけの女なのかな?

          【日常的✳︎再話】Tさんのはなし